2013年5月1日水曜日

学び合う視点を持たせる必要性

4月30日は参観日でした。保護者の方にも「学び合いによる足場をつくる算数」を見ていただくことにしました。5年「合同な図形」の単元で,合同な三角形をかく説明をさせようと思いました。


辺の長さや角の大きさが等しい時に合同であるということを確認してから,底辺を引き,もう1点がどこにあるかを決めれば合同な三角形がかけるという見通しを持ちました。さらに,どこが分かればもう1点が決まるのかを考えさせ,グループ学習に移りました。

今回の授業では,予習をさせて臨ませました。予習の仕方は,何がわかって何がわからないかを調べてくることという予習です。算数というのは,予習をすると答えを見てくることになるから,考える力がつかないという定説がありました。しかし,どこがわからないかをはっきりさせてくることで,授業ではポイントをつかんで学習したり,説明や話し合いなどの学び合うことができたりするというメリットがあります。

グループ学習では,写真のように3つの方法が出されました。今回初めてホワイトボードを仲間わけさせてみました。3辺,2辺夾角,2角夾辺の3つに分けることは,容易なことだと思いました。しかし,図や説明を見ても同じように見えて分けられませんでした。

全員を黒板の前に座らせ,一つ一つどこの辺かどこの角を計ったのかを話し合いました。そういう見方をさせると,どれが同じ考え方なのかを捉えることができました。いつの間にか,3つのグループに分かれていることに気づき,それをどういうグループなのかを定義づけました。

今回の授業の反省として,説明をしてかく作業もしようと考えていたのですが,学び合う時間をかけすぎてしまい,かくことまで行けなかったということです。グループ学習や全体の学び合いをいかに効率的にするかが課題です。

効率的にする視点として,グループ学習での説明の仕方です。自分の考えを筋道立ててきちんと説明できるようにすることです。「まず」「次に」「だから」などの言葉を用いてしっかりと説明する力が必要です。

それから,全体の学び合いでは,「はかせどん」(はやい,かんたん,せいかく,どんなときもできる)という視点で,相違点や共通点に気づく力を身に付けることです。少し時間がかかると思いますが,日々の授業でこのような力をつけることが大切です。

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