2018年9月24日月曜日

説明できることがわかったということ


分数の単元に入りました。約分や通分によって、分数の加減計算ができるようにするという単元の流れです。


3/5と2/3の大きさを比べようという課題。分数の数直線図でどちらが大きいかわかりますが、図を使わないで大きさを比べるにはどうすればよいかということを考えさせます。

席替えをして初のグループ学習。新鮮なメンバーなので、とても意欲的です。

見通しでは、等しい分数のつくり方と、図を使うという考えでしたが、図の方は、分母を15分割にするということに気が付かず(気が付いても難しい)、ホワイトボードは完成しませんでした。

等しい分数をつくるグループには、2通りの考えがありました。

E班は、分母と分子に「×2」「×3」「×4」するということを忘れ、分母は2ずつ、分子は1ずつ増えるという誤答になっていました。でも、2/3の方は、なぜか等しい分数になっていました。このグループのよさは、間違ったことをみんなに提示できたということです。みんなからの質問で間違いに気付くというのは、とてもよい学習の仕方だと思います。


さて、G班です。さっきのE班と比べることで、答えが違うことが分かりました。どっちが正しいのかを考えます。そういう意味で、E班の間違いが学習に役立ちます。我がクラスでは、間違ったことに拍手が起こります。自信を持って間違いましょう!と指導しているからです。





下のグループでは、正しく答えを導いていますが、通分の仕方を塾などですでに学習している人がいました。見通しの時から、「通分だよ」とつぶやいていました。その子は、青ペンでやり方を説明していました。同じグループの人には、よく理解されないまま黒板に貼りました。

全体の学び合いで、どんどん質問が出されました。特に、なぜ3や5をかけるということがわかったのですか?という鋭い質問が出されました。この青ペンで書いたことと、質問によって話し合いが進みました。そして、通分という概念に至りました。このような話し合いは、子どもたちが自ら疑問をもち、考えていくというものになっていました。


子供によって、学習内容を予習したり、塾で学習してきたりすることもあります。そんな時は、未習の子どもにどんどん質問させます。予習しても丸暗記では答えられません。

常に言っています。「説明できることが、わかったということなのです。」

ですから、内容を知っている子どもがいたら、その子にとっても、未習の子供にとっても、互いに学び合えるよさがあります。





2018年9月22日土曜日

公倍数の「はかせどん」発見


5年「整数」の公倍数を見つける授業です。
公倍数を見つけるにはどうすればよいかというめあて意識をもって取り組みました。

教科書では、両方の倍数を並べて共通倍数を見つける方法と、8の数の倍数だけを書いて、そこから6の倍数を選ぶという方法を比較検討し、大きい数の倍数だけを書いた方が効率的であるという流れにして、はやくて簡単な見つけ方を考えさせるという流れになります。


今回の授業では、見通しをグループごとにさせることにしました。並べて共通な倍数を見つけるということは容易にできると予想しました。予想通り、並べて公倍数に◯をつけているグループがほとんどでした。全体の学び合いでは、片方の倍数だけ描けば良いことに気が付きました。もちろん、大きい方の数の倍数だけを書いたほうが少なくて済むという結論になりました。

と、ここで各グループのホワイトボードをよく見ると、G班は、「24ずつ増えている」「×2、×3でも答えがでる」ということに気付いていました。これについて話し合いをさせ、この2つのことから、24という最小公倍数を見つければ、あとは書き並べなくてもわかるということを、子どもたちの話し合いから導き出しました。

さらに、24、24×2、24×3・・・・ということは、24の倍数になっているという見方もできるということになり、「公倍数は、最小公倍数の倍数」というきまりを共有しました。つまり、公倍数のはかせどんです。(はやい、かんたん、せいかく、どんなときもできる)

教科書にあることをしっかりと教えることは当たり前ですが、教科書にないことに自ら気付き、発見していくことの楽しさを味わった授業でした。