2012年5月21日月曜日

「ほめほめタイム」で自尊感情アップ!


 先週、家庭訪問がすべて終わりましたが、さらに土曜日、学年懇親会がありました。子供とは、毎日ふれあうことができますが、保護者の方々とも一緒に飲めるというのもいいことですね。(翌日は、死んでましたが・・・)

 今日は1組担任が出張で、自クラスで実習生のW先生が授業をするということで、1組での授業になりました。ふだんから図工を担当したり学年一緒の活動をしているので、一人一人みんなわかるのですが、算数の授業をしてみると、また違った顔を見せる子供たち。同じ学年でも、反応が全然違ったりします。だから授業っておもしろいと思います!

 さて、5月から帰りの会で行っている「ほめほめタイム」。今日は、○○さんの巻というように、毎日誰かを順番にみんなでよいところを言ってほめてあげます。各班から1名ずつということで、合計6人+実習生と担任も参加しています。実習生は、ほめほめタイムに自分も入れてくださいという要望があり、ほめるところを言ってもらっています。まだ日が浅いのに一人一人の子供をよく見ていて、毎日よいところを伝えています。さすがです。

 複数の人たちから自分の良い点を指摘されるとほとんどの子供は、
「よいところなんてないと思っていたけど、みんなに言われてとてもうれしいです。これからもがんばります。」
とコメントをします。

 教師は子供のよさを見つけ、ほめるというのはよく聞くことですが、 子供同士ほめ合うという経験はあまりないと思います。最初は、ほめるってどういうことがわからない子供もいましたが、人の会見を聴いてから、どんどん言えるようになってきました。

 言われた方は当然ですが、言った方もとても気持ちよくなり、とてもよい感じで一日を終わることができます。そして、また明日からも、元気に学校に来たいな!という意欲付けにもなっているようです。

 今、世の中では、指摘することはあっても、互いに褒め合う、認め合うということは少なくなってきているように感じます。大人の世界でも、「ほめほめタイム」が必要かもしれません。

2012年5月18日金曜日

やる気にさせた「考える足場」の授業




数年前に横浜国立大学の石田淳一先生の講演を聴きました。

『教えて学ばせる考える足場の授業』・・・・初めて聴いた時は、理解に苦しみました。


今までの私は、問題を自力解決せさることで考える力が身につくというスタンスで授業に取り組んでいました。

ですから、課題解決型の授業を基本として、問題提示の仕方や、見通しの持たせ方、わからない子供への支援のあり方、小集団交流(ペア・グループ・自由交流)のあり方、多様な考えの全体交流での練り上げ、まとめ方などの点について、学校研究や自分なりの実践研究で取り組んできました。


しかし、課題解決型の授業では、いろいろな問題点がありました。


(1)すべての子供が既習事項を想起できない。
 
 毎時間、苦手な子供へ支援しなければならない。そういう子供が、一人二人ではなく、個別支援に時間がかかる。

(2)本時の目標に即した思考をしていない場合がある。
 長方形の面積の授業で、1平方センチメートルがいくつあるか数えるというやり方を、全体解決の時まで持ち続け、最後には否定されるというものなど。

(3)自力解決の時間を確保すれば、考える力が身につくのか。
 見通しの持てない子供に、個別支援などをしながらじっくり取り組ませてきたが、時間がかかりすぎて練習問題まで行けなかったこともしばしば・・。

(4)比較検討にも時間がかかる。
 多くの考え方を発表させたあと、どれが一番速くて簡単、いつでもできる方法なのか比較検討。これも時間がかかりすぎ、効率的ではない・・

(5)得意な子供をさらに伸ばしたり、活用力を身につける余裕がない。
 発展的な問題に取り組ませる余裕が全くない。

などなど、さまざまな壁にぶつかりながら、課題解決学習に取り組んでいました。

そんな時に、石田先生の話を聴いて、
「なんだかわからないけれど、成果が上がるということはまちがいなさそうだ。」
という思いを抱き、自分なりに実践してみることにしました。

それには資料が必要だと思い、写真にある著書を購入し理論的な内容を少しずつ理解しました。(すべて明治図書です)実践も自分なりにコツコツとやってみました。そしたら、今までの算数授業とはちょっと違うような気がしました。

・子供たちの理解度がアップ
・時間的な効率性
・発展問題まで取り組める
・ほぼ全員が理解できる
・苦手な子供が、算数がおもしろいと感じ始める
・個別支援があまり必要なくなる
・学力テストの点数が上がる

などなど、いろいろな変化が見られるようになりました。

しかし、ここで大きな壁がありました。研究授業で見てもらっても、考える足場のことを知っている人がいない!だから、これでいいのかどうかがわからないということです。

そんな時に朗報!!

なんと著者の石田先生に授業を見ていただく機会を得ました。そして、授業の助言をしていただきました。その夜、一杯やりながらいろいろなためになる話を聴くことができ、実践の意欲がわいてきました。

さらに、別の公開授業の時の事前研究会にも、石田先生が参加していただき、ご助言をいただきました。

求めれば、道は開けるものだと確信しました。

その実践を各研修会などで報告させていただきました。聴いていただいた先生方からは、よい評価をいただき、学校研究でも取り組んでみたいという学校もありました。フェイスブックでも、賛同する多数のご意見をいただきました。

ふと思い返すのが、考える足場の指導法を取り入れようと思った時、数年前の自分のような思いをするのではないだろうかということです。つまり、「足場って何だろう」、「何を足場にするのか」、「本当に考える力がつくのだろうか」など基本的な疑問を持つということです。

そうすると、やはり今までのやり方や教科書通りというのが楽ですから、元通りのスタイルに戻ってしまいます。せっかくよさをわかりかけてきたのに・・・

教師は、日常的にとても忙しく、本を読んだりする時間もないし、新しい実践に挑戦するだけの余裕もありません。学校研究でで取り組まない限り、長年培った授業のスタイルを変えるのも抵抗があったりします。

多くの先生方に、考える足場のよさを知っていただき、実践していただきたいと思っています。そして子供たちに力をつけてもらいたいと思います。それには、「やってみよう!」という意気込みだけです。

まずは、実践してみましょう!

そして情報交換しましょう!成果をあげましょう!そして、情報を発信しましょう!

いっしょにやってみましょう!

2012年5月16日水曜日

4年「もとにする量を求める足場」は、3年のわり算の導入で

今日は、□の3倍は15のとき、□はいくらになるかという文章題を解きます。つまり、もとの数量を求めることを理解させます。子供の実態としては、□の式をつくることはできなくても、□の中の数は容易にわかるということです。

ここで、足場をごく簡単な数字で□の式を提示しました。

□×3=6   発問「□の中の数を求めるとき、どんな計算をしましたか?」
結果は、容易に6÷3=2という答え。これは3年算数で、わり算の導入の時に使った考えです。これを足場とすると、主問題1の全体解決が容易になると考えました。

主問題1(全体解決)  象の体重を□として □×3=15 という□を使った式を期待しましたが、「15÷3です」という反応。15を3でわるという考えが浮かんだのは大変よいのですが、□を用いて立式できないという実態がありました。

なぜここで□を用いた立式をさせるのか。それは、文章題から関係をつかむことができているかどうかということです。つまり象の体重と大型バスの重さから、
(象の体重)×3=(バスの重さ)
という関係式をつくることが大事です。
つまり、
□×3=15

さらに言えば、中学では文字式になり、たとえば x×a=bという式になりますが、文章題だけだと、
xの値は、a÷b なのか b÷a なのかわからなくなります。そういう意味もあり、□を用いて立式することがとても大切になります。

しかし、それ以前に文章題を読んで、「3倍」と「15」しか見えない子供が多いと思います。つまり、意味理解ができずに、数字しか読めないということです。だから、3×15=45などという誤答も予想しておくことが大事ですね。

今回は、文章題の意味理解も全員できていましたので、かけるという誤答はありませんでした。
ただ、やはり前述の理由で、いきなり15÷3=5という式と答えでは力をつけることはできません。

この文章題で難しいところは、「この重さは、アフリカ象の体重の3倍だそうです。」のところの、「この重さ」が何にあたるかということです。案の定、アフリカ象の体重と答えた子供もいました。ここをしっかり確認して進まないと、5年生の割合で影響してきます。

今回は、足場を3年のわり算の考えを想起させ、主問題1に関連付けることにより、
「ああ、習ったことと同じだから、簡単だなあ。」
という意識を持たせることができました。主問題2の自力解決も説明入りでしっかりと正答を出すことができました。

足場は、主問題1を解く(説明する)ためのアイディアであることを実感しました。

2012年5月15日火曜日

教育実習生も「考える足場」で勝負!


昨年度に引き続き、教育実習生の担当となりました。子供たちは、実習生とすぐに仲良くなり、毎日楽しく学習したり、遊んだりしています。

実習生のW先生は、とても元気がよく、誰とでも笑顔で接しています。授業を見る視点も鋭くて、日常の授業でも、逆に勉強させてもらっています。

先日、初めての授業をしてもらいました。4年算数「わり算の筆算」です。子供たちは、3桁÷1桁の筆算はできるが、商の百の位が空位(つまり、商が2桁)になる筆算の仕方を考える時間です。

何回か私の算数の授業スタイルでもある「考える足場」を参観し、W先生も足場のある授業に挑戦してみたいということになりました。

W先生は、算数の授業を見ながら、常に「この授業の足場は何だろう」という視点で考えていたのではないかと思いました。実習生ではありますが、すぐにこの足場をつくるという指導法のよさに気づいていただきました。さすがです!

本時の主問題1(全体解決)は、214÷6の筆算の仕方を考えさせる問題です。筆算の仕方を想起させるために、758÷7という既習の筆算を足場にしていました。

「なるほど、筆算の仕方をていねいに想起させ、それを足場にしたら主問題に活かせるだろう。」と見ていました。

子供たちは、今まで百の位に必ず0以外の数字をたてられていたので、今回の数値を見て、
「あれ、割れない・・。」 「あまりが出る?」
などの疑問を持ちました。

するとある女の子が、
「百の位を割れなくても、十の位まで入れると割れることに気づきました。
という発言。しかし、ほとんどの人が理解できずにいました。

この時、W先生は、
「200円玉を6人で分けられないけど、どうする?」
という補助発問で、200円玉を10円玉20まいにすると分けられそうだという考えに気づかせました。臨機応変に子供の身近なお金にたとえて考えさせるところは、さすがです!(さすが2回目)

難なく主問題2の自力解決までいきました。予想通り、2,3人の子供は、百の位の空位の意味が理解できずにいましたが、ちょっとしたヒントによりできるようになりました。さすがです!(さすが3回目)

授業後に、私と二人で事後研をしました。めあての持たせ方、めあてとまとめの関連付けなどいろいろな視点から振り返りました。主問題2では、3問とも丁寧に扱って解き方を説明していましたが、本時では百の位が空位になる場合の筆算ということなので、その点にしぼって説明していれば、練習問題を解く時間も十分に確保できたのではないだろうかということも提案しました。

また、考える足場については、758÷7という既習を足場にしたが、21÷6という暗算でもできる計算を筆算にしするとどう考えるかということを足場にすれば、214÷6の主問題1の筆算がスムーズにできたのではないかと考えました。

やはり、足場というのは、単に既習であれば何でもよいというのではなく、主問題1を解くのに使えそうなアイディアや技能、考え方にしなければならないということを改めて考えさせられました。

しかしながら、教育実習生ではありますが、なかなか勉強をしてきた様子で、子供たちの扱いにも慣れていました。授業に余裕さえ感じられました。さすがです!(さすが4回目)

実習生の授業を見て、改めて気づくことや足場のあり方などを再確認できました。いろいろと教える立場でありながら、教えられることも多く、実習生に感謝です。

2012年5月12日土曜日

「辛」+「一」=「幸」は、人生の公式

辛+一=幸

漢字テストの練習をしている時、「辞典」の辞の右側のつくりを、「幸」に書く間違いをした人がいました。二つの漢字はよく似ています。どこが違うのか覚えにくい漢字でももあるので、印象付けるために「辛」に「一」をたせば、「幸」になるという話をしました。漢字の覚え方としては邪道かもしれませんが、実はこれには深い意味があることを話しました。つまり、辛いこともちょっとした考え方一つで、幸せになれるという内容です。

先日の道徳の授業で、手足が生まれつき動かない障害者が、全国を旅して多くの友達をつくったという実話を題材にしました。手足が動かせないので、いろいろな人の手を借りながら旅をして、たくさんの友達をつくり、幸せに生活して命を輝かせているという内容です。この人はどんな気持ちで旅をしているかという発問に、黒板がいっぱいになるぐらい意見が出されました。

「病気のおかげで幸せになれた。」
という意見をきっかけに、
「病気にありがとう。」
という、病気に感謝するという考えがたくさん出されました。その時、
「手足が動かせない人ができるのに、自分たちは手足が動かせるから、もっとたくさんのことができると思う。」
という意見も出され、なかなか深い話し合いになりました。

 4年生の子どもたちは、今後いろいろな辛いことを経験しながら幸せになるために努力していくのでしょうが、辛いことというのは、幸せととても関係の深いことで、辛いことも考え方をちょっと変えれば幸せなのだということだと思います。逆に、幸せは目の前にあるのに、ちょっとした考え方で辛い思いをしている人も多いのではないでしょうか。

辛いことがあるからこそ、幸せなんだと自ら気づいた子どもたちの意見に感動させられました。

2012年5月10日木曜日

効率的なよさも足場になる


昨日に引き続き、割り算の筆算の授業。今日の授業の目標は、空位がある場合の筆算は、省略できることを理解させ、省略した筆算ができるようにすることです。

足場としては、2桁の時の筆算で空位の計算があったので、これを計算させました。予想通り、2通りのやり方が出ました。4×0=0で 3ー0=3という今までの通りのやり方と、0をひいてもあまりは3になることに決まっているので、省略するというやり方です。0を引くやり方あをしている人は、約半分ぐらいいました。もちろん、省略して計算した人は、すぐに筆算が終わりました。全体で話し合いをさせ、省略したほうが速くて簡単だというよさを発見しました。

そして、主問題1では、812÷3の筆算をしました。3桁の割り算は全員自力でできるということで、一人一人に計算させました。そうしたら、0を引いている人が3名ほどに減りました。足場での学び合いで、省略することのよさを実感したのでしょう。

さらに、十の位に0がくる場合についても、同様に省略できることを確認し、主問題2でほとんどの子供が省略して筆算をすることができました。考える足場により、よさを実感し次の問題に生かすことができたという事例でした。

ところが、練習問題で省略しないで筆算している人がいたので理由を尋ねると、
「筆算のやり方通りにやらないとわからない。」
ということでした。効率的にできるよさと効率的にする考えの難しさが交錯している子供がいたことを、補足しておきます。

2012年5月9日水曜日

自ら説明しようとする子供たち

   桜の花も散り、汗ばむ季節となりました。

 さて、今日の算数でのこと。今までとの違いは、3桁を割るという筆算です。子供たちは、2桁と同じだという雰囲気で、なんとなくできるだろうと考えていました。しかし、どこが2桁の計算と同じなのか、うまく言えないでいました。そんな時、ある女子が
「一の位の数字を隠すと、今までと同じ筆算のやり方でできる。」
と一言。かくして見せると、一同納得。

 では、さっそく主問題1の筆算開始!ひとつひとつ説明させました。
「まず、7÷3で7の中に3が2回入っているから2をたてます。」という子供の反応。その直後に、その他の子供たちが大きな声で、「たてます!」と声をそろえて唱えました。

「次に、何をすればいいの?」という発問に、「3と2をかけます。」という発言に対して、またまた「かけます!」の大合唱。以下、「ひく」「おろす」も同様です。これは、2桁を割る筆算の時に、子供たちが自ら唱え始めたのです。つまり、たてる⇒かける⇒ひく⇒おろす、の繰り返しであることを自らつかんできていたのです。これさえ覚えていれば、何桁でもできるという類推的な思考が身についているのではないでしょうか。

さらに、今日はあえてステップ(足場)を提示しなくてできるだろうと考えていたら、次に何をするかあいまいな子供がいたので、ステップにこの繰り返しを提示したら、次に何をすればよいかがはっきりとつかむことができた。しかし、提示する前に、「ステップに書かなくていい。」という子供が大半を占めました。しっかりとやり方と説明の仕方が身についている子供がほとんどでした。

 「まず」「次に」「だから」という説明の仕方だけでなく、たてる⇒・・・の繰り返しもしっかりと頭に入っていました。これは、足場の授業を実践してきた成果であると考えています。足場を意識できるようになってくると、未習の問題でも習ったことをしっかりと活用して解くことができるようになるという事例でした。またまた、足場についての実践を積んだ気がしました。

2012年5月2日水曜日

「考える足場」の公開授業やります!

一昨年度から、考える足場の実践発表や、学校へ訪問し授業を拝見する機会をいただきました。いろいろな学校や集会で発表することで、自分自身が新たな気づきを得ることができ、本当によかったと思います。校内では、2回も研修会を開いていただき、考える足場について、先生方によさを理解してもらいました。少しずつ、考える足場の実践が広がりつつあることをうれしく思います。
 
 そして今年度は、市の算数数学部会の研究授業(9月)、そして地区算数数学ブロック研究会での公開授業(10月)と、大きな公開授業の機会を与えていただきました。さらにうれしいことには、10月の公開授業の日に、考える足場を提唱している横浜国立大の石田先生にお出でいただけるとお聞きしました。石田先生のお話だけでも、お聞きしたいというご希望があれば、承りますのでご連絡ください。

 足場の授業実践をしてから、だいたい5年ほど過ぎました。いろいろな実践を積み、いろいろな方に話を聞いていただきました。実践してくださった先生も多くなり、よさを実感していただいています。

 しかし、自分一人の力は限られています。考える足場の授業のよさを、それぞれの地区や職場で広められる人を増やしていかなければなりません。それが自分のライフワークの一つだと思っています。今年度は、組織を作っていきたいと考えています。メンバーも増やしていきたいと思います。情報交換できる仲間づくりをしていきます。先生方はもちろんですが、一般の方からのご指摘もとても参考になります。フェイスブックでも、よきアドバイスやコメントをいただいております。本当にありがとうございます。遠慮なく、コメントなどよろしくお願いします。