2020年9月27日日曜日

「〜倍」なのにわり算になるのはなぜか

 文書題に、「〜倍」と書いてあるのに、なぜわり算なのかがわからないということがあります。それは、□を使った式を使えば説明ができます。文章題を読んで、すぐにわり算だと言う人がいました。倍なのになぜわり算なんだろうという課題意識を持たせました。
 まずは、プチ自力解決。そしてすぐにグループ学習へ。

 □×6=72という式を立てたグループと、すぐにわり算をしたグループに分かれました。






まずは、共通点について問うと、どのグループも式と線分図で説明しているということでした。そして、違うところは何か?については、□を使っているかいないかということになりました。
 図からわり算になることは明らかだという考えと、「〜倍」だからかけ算の式で表すべきだという意見が出されました。ここで、めあてを確認すると、「説明しよう」なので、まずは□×6としないと問題の意味を正しく説明していないのではないかということになりました。  
問題慣れしてくれば、すぐにわり算だということに気がつくのですが、ここは、しっかりと題意を把握させたい時間になるので、しっかりと□を使った式を書くことの意味をとらえさせました。すぐにわり算だという人も納得していました。

どんな考えを出させるか、学び合いの構成には教師の意図が必要

 コロナ禍ではありますが、徐々に本来の学び合いの姿に戻っています。
さて、4年算数「倍の見方」の単元で、何倍になるかという問題を通して、簡単な割合に関する考え方を身に付けるのがねらいです。
<問題>
どちらの包帯がよく伸びるでしょう。
A の包帯;30cmが60cm
B の包帯;15cmが45cm

これはおもしろい問題です。なぜなら、伸びた長さが同じなので、同じだという見方があるからです。当然、下のようなグループがありました。


















 「よく伸びる」ということが、伸びた長さが同じ場合は、伸び方が同じととらえています。これは、低学年から学習した、「ひき算」の感覚ですね。
 次の3班は、何倍になっているかという割合の考え方です。
























 8グループのうち、2つのグループがひき算の考え方、つまり伸びた長さで比べていました。3つのグループが、3班と同じように何倍になったかという割合の考え方でした。そして、2つのグループは、



というように、2つの考え方があり、どちらが正しいのかというグループ学習をしたのですが、結論が出なかったというのです。なので、グループ学習の時に、2つの考え方を書いていいよと言っていました。
 今までの学年でグループ学習をした時は、算数が得意な子どもの意見に左右されるという傾向がありましたが、このように2つの考え方をしっかりと示すということも、大切にしたいと思いました。

 伸びる長さで比べるか、何倍になったかで比べるのか、どちらが正しいのかを話し合っていると、あるグループが次のような考え方をしていました。























 もし同じ長さだったらということで、もとの長さを同じにするという考えです。ホワイトボードが未完成だったので、このグループの考えを赤で補いながら説明させました。
 片方の数値を揃えて比べるという新しい方法です。この考えに、差で考えていた子どもたちから、「なるほど」という声が上がりました。高学年の割合の学習で、片方を比べて考えるという方法から、もとの数を1とするとどれだけになるか、つまりわり算をすれば良いという割合の考え方になるわけです。
 こういう考え方が出されれば理解できるのですが、出されない場合はどうするか。3つ考えられます。1つは、教師自らこの考えを提示するということ、2つ目は、グループ学習の時に、「もとの数を揃えたらどうなるかな?」という問いをヒントにするということです。3つ目は、見通しでこの問いを投げかけて、考え方の一つにするということです。このように、どんな学び合いにしたいかという教師の意図が必要となります。