2018年6月30日土曜日

方法別のグループ学習  「かけわり図」のよさ

「かけわり図」という図は、教科書でも見かけないものですが、我がクラスではこの方法のよさを感じる人が増えています。

5年算数「小数のわり算」の単元です。いつも通り、グループ学習を基本にして学習してきました。そして単元の最後の習熟問題に、立式を説明させる問題がありました。

肉1.6kgが2400円の時の1kgの値段を求める式を考えさせる問題です。見通しでは、数直線図と関係図、そしてかけわり図が出されました。



今回は、方法別のグループ学習をして見ました。うまい具合に3つの方法に分かれました。班ごとのグループ学習をとは違い、自分が選んだ方法を共有できるグループとあって、いつもより一人一人が興味深く話し合う姿が見られました。



このグループは、「関係図」を選んだ人たちのグループです。一番少人数ながら、活発な意見交換をしていました。


「かけわり図」を選んだグループです。「かけわり図」を選んだ人が一番多かったようです。1人の女子が自信を持って、ノートを見せながら説明を始めました。周りの人たちは、真剣に聞き取っていました。



全員が納得したグループから、黒板に説明するための図をかきました。グループの話し合いをしたことで、自信を持ってかいていました。




全体の話し合いでは、共通点と相違点を見つけることを指導しています。
共通点については、⬜︎を使った式ができているという点ですが、⬜︎×1.6=2400か1.6×⬜︎=2400かの違いに気付きました。

どのグループも、図から1.6と1との関係は、1.6÷1.6=1ということを見い出し、すぐにわり算の式を立てたということがわかり、⬜︎を使った式をその後で書いたということでした。⬜︎を使ってかけ算の形にしてから立式することも大事ですが、最初からわり算に気付けば、⬜︎のかけ算は必要ないかもしれません。



結局、どの図も2つの数値の関係性から⬜︎の式を見い出すという点で同じであることを理解することだできました。

さらに、どれが「はかせどん」かを問うと、やはり「かけわり図」が速くて簡単に書けるという意見が多かったようです。+とかいて数値を書き入れるだけなので簡単です。

また、今回は触れませんでしたが、かけわり図のよさはもっとあります。この場合は、1と1.6の関係性から⬜︎と2400の関係が同じであるという考え方ですが、数値によっては、例えば1ではない場合、別の2つの数値の関係から⬜︎を求める式ができるということもあります。つまり、かけわり図は縦の見方と横の見方ができるということです。(中学校では使っているのでしょうね)

今回の授業では、方法別のグループ学習を実践しましたが、いつものグループ学習をだと自分の考えと違う考えになることがあります。そういう点で、同じ方法の仲間が集まるということでは、とても意欲的に学習できました。単元の中で一度試して見てください。





2018年6月24日日曜日

学び合いで説明させることが大切です(余りのある小数のわり算)

余りのある小数のわり算の学習。余りがいくらになるかを考えます。



下の2つのグループは、出た余りをそのまま答えにしています。F班は、「ここまでいいですか?」などと、発表する時の言葉を書いていました。

A班も同じように説明していますが、商の求め方は既習なので説明しなくてもよいのですが、やはり説明というと全てを説明しようとします。

黒板では、正解チームと誤答チームに別れていました。いつもは、「どっちがはかせどんなんだろう」と比べていますが、今日はどっちが正解なんだろうということです。政界チームからは、「割る数の5.6より余りが大きくなるのはなぜですか。」という質問。誤答チームは、答えられず・・・。この時、「いまの質問から、21という余りはまだ5.6が
入っているから、間違いだということに気が付きました。」という発言ができたら花マルでしたね。それが学び合いです。

下の班は、正解グループでしたが、2つのの数それぞれを10倍するということしか説明していません。誤答グループと同じ説明で、余りだけが2.1となっています。なぜ2.1なのか説明していないことを指摘されると、「21はありえないからです」という答え。算数の説明にありがちな考え方です。なぜ10で割るかを説明していません。




これをうまく説明していたのがC班。もともとのわる数とわられる数を10倍して計算しているので、余りも10倍になっている。だから、10で割らなくてはならないという考え方です。この考えを聞いた他の班から、「あーーーっ」という反応。落ちました。



結論;下のようになりました。
このようなまとめをするために、教師が上位の子どもたちの発言をつないで例題を解きながら説明していけば簡単なことですが、学び合いによって自分たちの力で説明することのよさを感じるようにしていくことが大切です。

2018年6月16日土曜日

5年小数のわり算(筆算)の事例



  5年「小数のわり算」の単元です。小数のかけ算では、10(100)倍して積を10(100)で割るという流れで学習してきましたので、同じような方法で解決できるのではないかという考えが出されることは予想されました。

筆算の前々時、2.4mで96円のひも、1mは何円かという問題でした。数直線図や関係図、かけわり図を丁寧に扱うことで、立式はスムーズにできました。そして、96÷2.4の計算の仕方を考えます。見通しはグループごとに行いました。


C班;「10倍して10でわる」のかと思っていたら、10倍して10倍していました。これは予想外でしたが、文章題から見積もりをして、0.4にはなるはずがないから10倍にしたということです。



B班;C班と同じです。なぜ答えを10倍にしたのかを説明できるようにしておこうということを言っておきました。


E班は2.4mを24mにして考えました。当然96円の10倍になり960円で計算できます。つまり、わる数とわられる数を10倍したということになりますね。この班の説明によって、前の2つのグループの人たちの理解につながりました。
G班も同じように両方の数を10倍して考えました。この班のよさは、図で示してわかりやすいということです。しかも、見積もりでだいたい50円ぐらいになるという予想をしていたので、それに近い数ということになります。

わり算は、わる数とわられる数に同じ数をかけても同じ数でわっても商は変わらないというきまりを使えばよいことに気づきました。

そして、次の時間。小数÷小数です。


今回も、数直線図や関係図、かけわり図で丁寧に立式を扱いました。そして、前時でわり算のきまりについて時間をとって話し合った結果、どの班も両方を10倍して整数に直して正しく説明していました。これなら筆算もうまくできるのだろうと思いました。


いよいよ筆算の時間。


式を与え、すぐに見通し。すんなりとそれぞれを100倍にするという見通し。わる数だけを整数にすればよいから10倍でよいという見通しがでなかったのですが、グループ学習に時間を取るためにそのままグループ学習にしました。
全体の学び合い

この3つの班は、小数のまま筆算していました。グループ学習時にもうすこし支援が必要でした。4.65を100倍して答えを100でわるという考えです。つまりかけ算と同じようにやりました。

前時にきちんとわり算の考えができていたのに、どうしてこの班はかけ算と同じにしたのでしょうか。前時をしっかり振り返らせてから見通しを持たせるべきでした。

この2つの班は、どちらも整数にしていますが、わられる数は100倍、わる数は10倍というように、同じ数ではないということです。これも前の班と同じで、見通しの段階で後藤を防ぐことができたということでしょう。



この2つの班は正答になりましたが、やり方がすこし違います。それぞれを10倍するか100倍するかという違いです。なので、商の位置が違っています。この辺までで時間が迫ってきてしまいましたので、どちらが「はかせどん」かという話し合いを次の時間にやりました。

小数の筆算までの振り返り
○成果として、立式の仕方(数直線図、関係図、かけわり図)を丁寧に扱うことで、立式の意味を理解させることができた。
○見通しをグループごとに持たせることで、主体的に学習を進めることができた。反面、見通しをしっかり持たせないと、習ったことをきちんと用いて問題解決するということができなくなり、話し合う時間がかかり過ぎて、習熟問題を十分に解く時間がなくなる。見通しの持たせ方を事前にはっきりとさせて授業に臨むことが大切である。
○それぞれのグループの考えのよさを取り上げて話し合いをさせたが、いくつかのグループに絞って学び合わせることが重要である。グループ学習時にそれぞれのグループの考えを見取り、話し合う視点を考えておく。(学び合いの効率化)
○確かめ問題や評価問題をしっかりさせ、振り返りで考えのよさを感じさせていく必要がある。


まとめると、まずグループ学習や学び合いを効率的に行うということです。一つの手だてとして、問題把握からの見通しをしっかり持たせることです。今回は、グループでの見通しを重視しましたが、グループで見通しを持たせるには、単元の最後の方の時間に発展的に行うことが望ましいと思います。さらに、全体の学び合いでは、端的な考えに絞って話し合いをさせることも考えなくてはなりません。全部のグループに考えを発表させたりするのは時間的に無理です。いわゆる、教師のコーディネート力にかかっているわけです。そして、評価問題や振り返りをしっかり時間内にさせることが大事です。いかに効率的に学び合わせるかが今後の課題になります。

石田教授の『35+10』の指導法をもう一度勉強したいと思います。