2014年7月30日水曜日

説明して気づくこと



夏本番ですね。
おととい、市内の小学校の研修会に講師として参加させていただきました。

来年度、学び合いをテーマにした公開研があり、学び合いのとらえ方と教師のかかわり、発達段階に応じた学び合いのさせ方を中心に話をしてほしいとのことでした。その内容に合っているかどうかわかりませんが、自分の実践や、石川県の学校の事例をもとに、話をさせていただきました。

人前でまとまった話をする時に、資料をつくったりパワーポイントでプレゼンを考えたりしますが、実践を整理していると、今の自分が忘れていることや曖昧になっていることなどがあることに気づかされます。

過去、いろいろな場で話をさせていただきましたが、話をする度に改めて気づかされることがあり、逆に勉強になります。

うまく伝わったか疑問ですが、自分の軌道修正になったことは事実です。2学期にやるべきことが、はっきりしてきました。

呼んでいただいたことに感謝いたします。ありがとうございました。

2014年7月19日土曜日

(付け足し)

チームEは、4でわることはわかっていて、しかも1/4であることもわかっていました。それを複合させると下の写真のように考えたわけです。頭では4でわるということがわかっていたので、すんなりと÷4にしていて、答えも正答になっています。



2014年7月17日木曜日

「4でわる」と「1/4倍」は同じ!!

1/4の円の面積を求めるという授業での学び合い。

まずは図を提示しました。気付きは、
「1/4になっているから、4でわればいい。」
という全員の気付き。

今日は、計算中心の時間になりそうな感じがしました。円の面積を4でわる計算は、比較的簡単だし、理由も気付きで出されていましたが、

【1/4倍だから、1/4をかける】

という、既習を生かした学習をさせたいと思いました。さらに、すべてをかけ算で一つの式にするのは、分数の場合など約分できたりするよさがあると思いました。

T「1/4ということだ出たので、できるだけ1/4を使ってみましょう。」
と投げかけると、一斉にチームで式を書き始めました。

9つのチーム中、7チームは、
10×10×3.14÷4

2つのチームは、
10×10×3.14÷ 1/4

ところが、すべてのチームが答えが同じです。
2つのチームは、1/4をできるだけ使うということで、このような式になったということでしたが、そのうちのある男子A君は、
「あああ、そうかあ。」
と大きな声。÷4と÷1/4は違うことに気が付きましたが、どう言えばよいか考えているようでした。

この問題はわり算であるという固定観念と、1/4という分数を使うとこのようなことが起きてしまいます。割合が既習であるにもかかわらず、1/4を割合という見方ができないということです。

2倍は2をかける

1.5倍は1.5をかける

3%は0.03をかける

しかし、1/4には、『倍』という文字がついていないから、ついわり算になってしまう。

この間違いをしているのに、計算では4でわっている。イメージで計算しているわけです。
全体の学び合いで、
「倍がなくてもかけるんだ」
ということを学んだ授業でした。

ただ、分数でかけるという式にすると、分母と約分できるというよさについては、10×10=100という数になることで、よさを感じさせることができませんでした。

これは、中心角が60°など、他の角度を扱わないとなかなかよさを実感できるところまではいかないかなと思いました。

分数でも、倍がついていなくても、かけるという見方を、他の学習でも繰り返し指導しなければなりませんね。

↓(ホワイトボードの例)
http://vaio0819.blogspot.jp/2014/07/blog-post_19.html




2014年7月12日土曜日

複式指導は、『学び合い』の原点

台風一過で、全国的に暑い一日となりました。

先週、附属小学校の公開授業を拝見致させていただきました。

3・4年複式と6年の算数です。今回は、コメンテーターとして参加しました。4,5人のコメンテーターの先生方のご意見を聞いて、「なるほど」と思うことがたくさんありました。まだまだ私も勉強しなければいけません。

今回の授業のことは事後研で語られましたが、自分なりに一番考えさせられたことは、複式の間接指導のことです。

今回は、3年生のコメンテーターということで、3年生の間接指導を中心に拝見しました。学習のリーダー(ミニティーチャー)が進行して学び合っていました。とても素晴らしい進行の仕方で、4月からの学習訓練の賜物です。

複式の間接指導時には、教師は別の学年に直接指導をしています。つまり、先生はいません。自分たちで学ぶわけです。

この複式指導は、私が新規採用の時に3年間、その後次の学校でも数年間複式学級を担当しました。ほとんど毎日のように学習プリントを準備して授業に臨みました。しかも、2学年分の学習プリントを作るわけですから、教科書と指導書など2学年分を家に持ち帰り、ひたすらプリントづくりに明け暮れた記憶があります。

そんな時、ふと気づいたことがありました。
「自分が作っている学習プリントは、『自習プリント』ではないのか。」
つまり、先生がいなくても、自分でどんどん問題を解き進むことができるプリントをつくっていることに気が付きました。

複式の間接指導では、教師がいないから自分たちだけで学習しなければなりません。しかし、これはデメリットではなく、自分たちで自ら学習を進めるためのチャンスであると思いました。

つまり、学習訓練を積めば、自分たちで学び合うことができるはずです。そう思ってからは、少しずつ自分たちで学び合うことができるように訓練していきました。そしたら、教師がいなくても、どんどん学習を進められるようになってきました。

さすがに数学的な価値に迫る場面では教師の力が必要ですが、その前までの学習ができるようになりました。

複式指導から離れてから、ずっと大規模校勤務が続きました。人数が多くても、すべて直接指導ができる単式学級のよさを噛みしめながら指導してきましたが、今回、久しぶりに複式指導を拝見し、「今の『学び合い』の原点がここにある。」
ということを気付きました。

つまり、条件や問題を提示しただけで、全員に既習との関連から気付きを言わせるとか、友達の考えをつなぐことなどは、複式の間接指導と同じ方向性ではないでしょうか。

というわけで、今回の付属小さんの授業を拝見して、ずっと前の自分が目指していたことが、今も続いていることを実感させていただきました。過去の経験を生かしながら、「学び合い」をさらに充実させていきたいと思いました。

附属小の先生方、そしてコメンテーターの先生方、本当にありがとうございました。




2014年7月5日土曜日

「学び合い」シリーズ 新刊のご紹介

いよいよ新刊が7月中旬に出ます。石川県の学び合い先進校の事例をもとに、「学び合い」の授業実践をまとめたものだそうです。昨年度、それらの学校に視察に行ってきました。さっそく購入予約しました。皆さんもどうですか。

http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-162410-1