2012年6月29日金曜日

try!


現在,私も3桁÷2桁の学習に取り組んでいます。
今日の授業での足場は,3桁÷1桁+αを「足場」にして取り組んでみました。
授業前,「3桁の数字が出てくることに,すでに抵抗を感じる子どももいるのではないか」という課題意識を持ちました。

そこで,毎時「足場」となる材料を提示するための「ふく習」の時間で,3桁÷1桁(123÷3)の計算を提示しました。
「こんな計算,覚えている?」と子どもに聞くと,一様に
「覚えているよ!」「楽勝!」といった声が挙げられ,ほとんどの子が間違うこと無く解くことができました。もちろん,これだけでは足場作りにならないと思います。
解く過程についていくつか確認をしました。

・「たてる/かける/引く/おろす」の通称「たかひろ(筆算の解き方の順番)」がどの筆算にも使えること
・商をたてる際は,百の位にたてられなくても,「12」とセットにして考えることで,商を十の位にたてることができること(セット法)

これを基に,主問題「172÷21」を提示しました。
昨日の問題「2桁÷2桁」との問題の違いを,めあての確認で明確にさせ,いよいよトライです。子ども達は,「解けそう」とはいうものの,イマイチ自信がない子どももいました。

そこで,前時までに学習をしたことを生かして,何か簡単に手がかりを見つける方法は無いかと問いました。すると,何人かの児童が「がい数」の 考えを使えば,答えを見積もることができそうだと発言しました。その発言を拾い,3桁÷1桁の計算になっても,がい数の考え方を使うことで,答えの見当をだすことができました。

そこからは,「ふく習」で確認したことと組み合わせて,全員で「主問題」を解くことができました。そのため,次の「問題2」からは,自力で解く児童も多くなりました。自力ではまだ解決の自信のない児童に対しては, 少しだけヒントの板書を行い,自力解決を
促しました。

・・3桁÷○桁の学習が,4年生の学習の中でもかなり難しい部類に入るといいますが,一概にそうとも言えないのかなと,わからないながらに感じています。なぜなら,わり算の筆算は,これまでに学習したことを活用して,足場とするチャンスに溢れているからです。

「何を足場にしたら・・」という躊躇をする前に,まずは「前時」の学習を活用する。そこから派生して,去年の学習を活用する。あとは,板書構造と足場の流れを簡単に掴む。
これさえできれば,「足場の学習」は自然と成立するものだと最近感じます。
 もちろん,そんなに単純ではないかもしれないことは,承知ですが,まずは,トライしてみる。継続的なトライがなければ,それが「いいもの」かどうか,判断すらできません。

「わかっているのにやらないことは,知らないことよりもいけない」という言葉を聞いたことがあります。「吸収する(input)」☞「思考する/試す/体験する(thinking/try/experience)」 ☞「検証する(verification)」☞「(結果/考え/成果)発信する(output)」は,あたかも子どもにのみ求められているように見えますが,実は,広く見ればオトナ社会(教員)でにも求められている気がします。










2012年6月25日月曜日

「考える足場」では、前時が足場になることが多い


 今日の授業は、商の検討をすることでした。前時に、94÷32の商を検討づけする場合、3をたててダメなときは、一つ数字を小さくして2にして計算するというものです。

本時では、商を6とたてた場合、計算できないので5にして、それでもだめで4にするというものです。いわゆる1ずつ小さくするということです。

今日は、単純に前時の復習をさせました。それが、今日の主問題を解くのにぴったりの足場になりました。当たり前のことですが、前時の復習が本時の足場になるということを、意外に忘れてしまっていることがあります。

「前時の復習と足場はどう違うのですか?」
という質問されることが多いのですが、そういう時はこう答えます。
「前時の内容を既習として本時の問題を解くアイディアになっていれば、それは立派な足場です。」

今日は何を足場にすればよいのかと迷っている方も多いようですが、単純に前時が足場になっていることが非常に多いのです。足場に挑戦なさっている方も多くなりました。前時の復習をするだけでも足場になりますので、ぜひ実践してみてください。

2012年6月21日木曜日

つくる足場は考える力をつける!


 今日は第2教時目。本時では、「与える足場」から「つくる足場」を意識してみました。

というわけで、いきなり主問題1を提示します。85÷21の筆算を理解させるねらいですが、
「この筆算のやり方を説明するのに、今までに習ったことで使えることはありませんか?」
という発問。そこで想起できたのが、80÷20ならできること、順に十の位から何がたつかを考えること、「たてる、かける、引く、おろす」という筆算の手順が使えそうなことなどです。

これは、教師が提示した足場ではなく、自分たちで足場となるものを想起し、問題を解く足場をつくるという段階です。教師とともにつくる足場をどんどん積み重ねていくと、問題を解く時に必要なのは、既習の何とつながっているのかを意識できるようになり、筋道立てた考え方が身についていくというメリットがあります。

説明も、かつては文章表現が多かったのですが、端的な言葉や式が説明になるということも教えました。「かける」という言葉も説明していますが、具体的な21×4という式も説明になるということです。

主問題2の自力解決の定着率もとてもよく、苦手な子供も容易に解くことができました。つくる足場は、考える力を高めるのに有効です。

2012年6月19日火曜日

80÷20の足場は8÷2


今日から新しい単元「わり算2」です。1桁で割るわり算の考え方を既習として、2桁で割るわり算を学習します。

本時のねらいは、(何十)÷(何十)の計算の仕方を理解させるという内容です。主問題は、
80÷20=?
です。今回の足場は何かを考えてみました。

当然、80÷20=40という誤答が出ることは予想されますね。10倍だから答えも10倍という考え方です。このやり方の誤りに気づかせるためには、8÷2=4の考え方を捉えさせるということだと思ったので、この計算を説明させることを足場にしました。足場をしっかりおさえれば、主問題もきちんと解けるだろうと思いました。

図を元に、8の中に2が4回入っているということを、80÷20でも同じであることをとらえさせました。案の定、白いカード磁石(10のかたまり)を置いたら、ステップ(足場)と同じであることに気づきました。80は10が8こ分、20は10が2こ分ということも容易に気がつきました。

図を見ると、まったく同じ関係なので、すんなりと答えが4になると思っていました。ところが、図や言葉で説明しているにもかかわらず、
「答えは40です。」
という答え・・・・

説明では、「10をもとにすると」という気づきがあったのですが、80÷20=40と、感覚的にとらえているようでした。

そこで、80の中に20が何回入っているかという、考えるステップと同じことを問いながら、10のかたまりを2こずつ黄色いチョークで丸で囲んで、何個分かを声を揃えて言わせました。
「ひとつ、ふたつ、みっつ・・・」
「あっ、答えは4だ。」
と気づいた人がいました。しかし、まだ8÷2と同じ答えになると気づいていない人もいました。なんだか騙されているように思っていたのでしょうか。たしかめ算もして、答えは4になると確認しました。
「10をもとにすると、8÷2と80÷20は同じ答えなんだ!」
ということを理解しました。

次に自力解決では、140÷40の計算です。あまりが出そうだということも確認して自力解決させたところ、答えは、30という商を出した人がいました。

足場の指導では、主問題2で定着が良くない時は、全体解決してもよいということなので、ヒントとして、10のかたまりの白いカードを14枚並べました。
「これを使って答えを出してみて」
という支援に対して、何をしてよいのかわからない人もいました。だから、また黄色い丸でくくってみたら、
「ああ、答えは3だ。」
と言って答えを直していました。

ここで、足場と主問題1を思い出し、14÷4と同じ答えでいいんだということで、3あまり2としました。あまりは10が2こ分ということに気がついた人は、あまり20としていました。確かめ算をして、2じゃないと気づいた人もいましたが、商は同じであまりは10倍になるというのは初めての経験なので、うまく理解できないようでした。

やはりここはかなりの支援が必要でした。しかし、これを課題解決型でやっていたら、ほぼ全員に個別指導しないといけないと思いました。TTでやっていたので、なんとか切り抜けましたが、足場を設けて、主問題1を全体解決することで、支援しなければならない子供が少なくなります。これも、足場の指導のよさです。

結局、練習問題を2問解いて終わってしまいました。(練習問題8問残ったまま・・・・)

課題として、もう少し足場(ステップ)を効率的に行うことが必要です。さらに、あまりのあるわり算という初めての問題を自力解決させたことも検討すべきことです。

考える足場の指導では、効率的・効果的に自力解決させるというメリットがあります。このことをもっと発揮させなければならないと感じた授業でした。

2012年6月14日木曜日

きちんとわけを説明させる授業へ!


6年生の全国学力テストの問題から、今問われている学力が見え隠れしています。ちょっと傾向と対策をさせていただくと、

・国語では、条件に沿って書く力が要求されています。文字数の制限があったり、共通点、相違点に着目させたり、敬語を使ったりという条件のもと、まとまりのある文章が書けなければなりません。文章を文字数を制限して要約したり、いろいろな条件を与えたりして文章化させるということを日常的に行うことが大切です。(国語だけでなく)

・算数では、問題を解いて正しい答えを出すだけでなく、どうしてそうなるのか常に説明させていくことが要求されます。単なる計算問題でも、「まず」「次に」「だから」などの手順を示しながら、授業を進めていくことです。日常の授業はもちろん、単元の評価でも、ワークテストだけでなく、記述式の「説明させる問題」を実施していくことも考えられます。(評価は大変ですが・・・)

・理科でも、常に実験の方法や結果からの考察をさせていくことが必要です。この実験や観察から、どんなことが言えるのか、わかったことは何か、条件を変えるとどうなるのか・・など、言語化させることを心がけましょう。 

  このように、6年の全国学力テストから、思考力や表現力を中心とした言語力が要求されていることがわかります。学校研究の日常化という点で、全職員で言語力を育成していきたいと思います。
                                            (学力向上部だより第3号より)

<補足>
  今、実践研究している「考える足場」の指導法では、一人一人にしっかりと説明する力をつけることができます。しかも、筋道立てて説明する力です。理由を簡単に言うと、全員が問題を解くまでが効率的に行われるので、説明させる時間的な余裕と足場から説明しようという流れがあるということです。「きちんとわけを説明させる授業」は、考える足場のある授業です!


2012年6月13日水曜日

『考える足場』をつくる算数の授業モデル

「考える足場」の授業ってどういうの?という質問をされることが多くなりましたので、以下のモデルに示しました。課題解決型と指導過程が違います。「教える」ことを意識した指導法ですが、
「理論的に考える力」「発展的に考える力」「読み取ったり,表現したりする力」などの考える力が育つことでも注目されています。


『考える足場』をつくる算数の授業モデル
足場をつくる・・・本時の学習に関する既習事項を確認する。
主発問1の全体解決 ・・・を受けて,本時の問題をクラス全体で解決する活動(新しい解法を学ぶ)
主発問2の全体解決・・・を受けて,本時の問題を個人で解決する活動(新しい解法を使う)
まとめ・・・主問題の解法の共通点を考える。
摘要・発展問題・・・理解の定着をはかる練習や,理解の深化をはかる発展問題を解く活動

考える足場の授業は、学力向上につながる! (その2)

考える足場を実践した学級の1年間学力の伸びを調べてみました。

わが校では、学力テストは新年度での実施であり、クラス替えもあることから、学級ごとの成果が数字として見えにくいということもありました。

そこで、一人一人の数値を調査分析してみました。その結果は以下の通りです。

平成22年度のクラス【算数】+4.6ポイント

平成23年度のクラス【算数】+1.3ポイント

もちろん、これは習熟度度別学習などの成果もあると思いますが、授業改善の成果であると言えます。2年間実施してきた現5年の学年でも、個別に分析した結果、やはり成果が見られました。

分析をして、弱点を洗い出し、復習プリントで補充したり新学年で重点的に扱ったりすることは、とても大事なことだと思いますが、やはり学力をつけるには授業改善だと思います。考える足場の指導は、数学的な考え方を養うことにつながっているし、確実に考える力が身についています。

そういう意味では、考える足場の指導法は、学力を上げるのに有効であると言えます。まず皆さんで実践してみましょう。そこから何かが生まれるはずです。

(本校学力向上部だより第2号より)

2012年6月3日日曜日

考える足場の授業は、学力向上につながる!

NRT学力テストの結果が届きました。市の方針で、新学年になって間もなく実施したものです。1年間、足場の授業を実施してきて、学年でも3クラス中、算数が最もよかったという結果でした。さらに、他の学年を追ってみると、2年前から足場のスタイルで取り組んできた現5年生も算数がアップしていました。前勤務校でも、同じ結果でした。

テストの点数だけでなく、子供たちも変わってきます。苦手な子供が、算数好きになることや、得意な子供が発展問題に挑戦できること、説明する力(言語力)もアップすること、一人一人が確実に問題が解けるようになることなど、よさを実感しています。

このような中で、研究する学校も増えました。私の知っている限りでは、うちの管内で3つの学校が考える足場に取り組んでいます。しかも、石田先生がご指導に来られているとのお話を聞きました。9月に、石田先生が私の授業を見てくださるという話もいただきました。本当にありがたいことです。

さらに学力を向上させていきます!

2012年6月2日土曜日

実習生W先生、ありがとうございました!


1カ月間の教育実習が終わりました。子供たちがW先生ととてもなかよしになっていただけに、お別れは、とても残念です。

W先生の授業は、算数「折れ線グラフ」でした。切り返しの発問、自力解決できない子供を集めて個別指導、ペア学習での対話、理由を考えさせることを中心とした指導案など、どれも素晴らしいものでした。事後研では、校長先生からも、お褒めの言葉をいただきました。

W先生は、「考える足場」にも挑戦していただきました。足場を与えることのよさを実感できたと思います。しかし、考える足場のよさは、課題解決型の指導と比べないとなかなかわからないと思いました。だから、この授業研では、課題解決型としてやってもらいました。

W先生の情熱が、子供たちに伝わりました。W先生、将来は絶対教師になってくださいね!