2012年12月30日日曜日

小数のたし算もひき算も考え方は同じ

今年もあと2日となりました。雪国の大雪も一段落し、今日は小雨。
さて、2学期の算数授業を振り返っての投稿です。
 
学習指導研修会の公開授業で、位のちがう分数のたし算を学習しました。どうして、小数点を揃えるのかということを、0.01が何個分かという考え方で説明しました。(11月28日投稿参照)
 
 
さて、この授業の翌日、小数の引き算を学習しました。その時の学び合いでは、たし算の時の0.01が何個分かという方法は、しっかり身についており、難なく解決し計算することができました。
 
 
 
 
この授業をしてみて、2011年2月18日の投稿http://vaio0819.blogspot.jp/2011/02/blog-post_18.html を思い出しました。3年分数のたし算の授業でしたが、この時は「考える足場を与える」という流れで実践しました。小数のたし算(単位小数が何個分)ということを足場にして、分数のたし算を説明させる授業です。
 
 
今の学び合いの流れではないのですが、この時の記事にこんなことを書いていました。
 
(ここから)
・・・・・・・・・・・・・

そして、1/5+2/5という問題。これをみんなで考えました。小数の考えを足場にして、スムーズに答えが出て、説明も簡単にできました。もちろん、分母を足す考えの子供は、一人もいません。

 次に、同分母分数のひき算を自力解決させました。教科書では、次時での扱いです。どうして、本時で扱ったか。それは、小数でも分数でも整数の考え方を用いれば、かんたんに計算できるということが理解できれは、あとは引き算も同じという考えからです。

 案の定、引き算を自力でやったのですが、ほとんど全員が説明つきで簡単に計算できました。(足場の力だな・・)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(略)
 今回の授業では、数の共通性に目を向けた類推的思考をさせるのに有効であるということです。類推的思考は、数学的な考え方を育てるのに重要な要素になります。

 分母を足す誤答を出させることで、思考を促すという考えもあると思いますが、数の共通性を見出し、足し算でも引き算でも同じという数の広がりを学ばせる絶好のチャンスだったわけです。さらには、かけ算や割り算をやってみたいという子供たちからの声!発展的な学習にもつながるということなのですね。
(ここまで)

ということで、たし算と引き算の両方を扱ったところ、子供たちは難なく解決していました。考え方さえきちんと理解できれば、あとは数の共通性という点から、演算が違っても同じ考え方であると捉えさせるのは簡単なことです。

今回の授業でも、石田先生から
「主問題2では、引き算をしてみたら?」
というアドバイスをいただきました。(今回は学習指導研ということで、やりませんでしたが・・)

単元を終わってみると、たし算と引き算の両方をやってもできたのかなと思いました。どの教科書でも別々に扱っています。でも、単位小数などの説明がきちんとできれば、加減計算のハードルはなくなります。このことが、次のかけ算わり算に生かされるはずです。3学期、かけ算わり算をやります。さて、この考え方を想起して問題を解決できるか。学び合いによる考える足場の指導法のよさが発揮されることと思います。

2012年12月28日金曜日

学び合いで足場をつくる算数指導を広めるために

学期末の激務も一段落。この2学期は、対外的な研修会での公開授業3回させていただき、自分なりに学んだことがたくさんありました。3回も見ていただくと、子供たちが意欲的に学ぶようになりました。

成果として、算数が得意な子供は、さらにわかりやすい説明をしようとする姿が見られたことです。さらに、苦手だった子供の目が輝いてきたことです。今までは受身だった学習も、仲間と積極的に関わることで自ら質問したり、気づきを発表したりできるようになりました。

わからない子供には、個別に指導すれば理解できるようになるということで、全国的にTTという指導形態を取り入れていますが、個別に指導しても教えてくれる先生にたよろうとする意識は変わりません。

しかし、仲間と学び合いながら問題を解くという活動は、人間本来の学びたい、知りたいという脳の働きを目覚めさせるのではないかと考えています。これが、「教え込み」と「教えて学ばせる」ことの違いです。ということで、この学び合う姿を追究してきたことが、この2学期の大きな成果です。

他校だけでなく、本校の先生方にも参観していただきました。授業を見て、学び合う授業を実践しようと試みてくださった先生が増えてきました。それに伴って、
「グループでの学び合いは、どう指導していけばよいのでしょうか。」
と、反省職員会議の意見として書いてくださった先生もいました。先生方にも火がついてきました。

授業としての提案を行なったので、次は全校に学び合いによる考える足場のよさを、全校に広めていくべきだと思いました。そこで、以下のことを実行することにしました。

1 ホワイトボードを全クラスに設置する。(年内に完了しました)
2 本校の学び合いのしかたを明記し、授業を見せ合う。(3学期)

 
 
というわけで、自ら冬休みの課題として、「学び合い」の資料を作成することに決めました。参考にするものとして、
 
〇「学び合い」のある算数授業(石田淳一先生著;明治図書)
〇10月に行われた公開授業の時の、石田先生の講演(プレゼン)
〇本校若手のホープが作成した「グループ学習の進め方」というマニュアル
〇10年前に勤務していた時の、自分が作成した複式指導の発表資料
〇今年度、学校研究を発表した市内小規模学校の資料
 
以上の資料を使って学び合いのマニュアルを作成してみたいと思います。冬休みは、長いようであっという間です。子供たちに力をつけるために、または先生方の授業力アップのためにがんばろうと思います。

2012年12月8日土曜日

渋谷区T小学校の公開研究会から学ぶコト

言語活動の重要性を追究してきて,8ヶ月が過ぎようとしています.本校の今年度の研究は国語科に絞られ,まずは「言語活動」とは何かを教員全体で理解することに重きが置かれています.

そんな中,本日,東京都の小学校にて開催された公開研究会に参加する機会がありました.テーマは「言語活動の充実」です.国語科はもちろんのこと,本年度は算数と理科にも幅を広げて,言語活動を追究してきたとのことです.

事後の研究会にて,文部科学省の水戸部先生,笠井先生,教育政策研究所の角屋先生らのパネルディスカッションがありました.そこで,いくつかの示唆に富んだ提言がなされました.

○角屋先生(理科)
「言語活動=話し合いや説明をしなければならない」という強迫観念にも似た図式が完成されていないか.言語活動をさせることが大切なのではなく,「どんな力がつけたいのか」が優先されるべきである.つけたい力と,説明,話し合いが関係していなければ,何の意味も持たない.「目的に会わせて的確に表現すること」の重要性.自分の考えを持つには「何を手がかりにして考えを持つべきなのか,足場を明確にして,考える手がかりをしっかりと与えてあげなくては,思考力は育たない」 .「自力で書かせ,話し合いをさせれば力が伸びる」というのはどこまで,本当なのか.日常にそれが蔓延していないか.
「モデル」と「自分」を比べて,「何が違う?」と問いかけ,比較検討力を伸ばす.既有の経験,知識を生かして,類推的に思考する→類推したものと実際を比較する.中途半端な見通しで「自力で解け」と投げかけてもしょうがない→足場を等しくした上で・・類推,比較していく力が,言語活動の充実に向けて大切だ.

○水戸部先生(国語)
言語活動充実の要として「国語科」がある.これまで「段落毎,場面毎に丁寧に読み進める」ことが,どの子どもにも優位に作用し,じっくりと覚えることができると言われてきた.しかし一方で,子どもの思考や興味の広がりを「これまでの国語科の学習指導」が阻害していた可能性は否定できない
これからの国語の言語活動は,「単元を貫いたシンプルなねらいを明確化」「子どもが主体者となり,単元のスキームが描く方向・ゴール像を教師/子どもが意共有した学習活動の設定」「子どもの必要感を大切にした指導の重視(交流させるために,グループ活動を取り入れるのは教師の都合.そこに子どもが必要感を持っていなければならない)」「膨大な資料の中から情報を取り出し作り上げていく力」「言語活動を通して作り上げたものをoutputする機会(自分達が取り組む言語活動の目的意識を明確にする)」が重要だ.そして,何より学力観の転換(パラダイムシフト)が教師に必要.「言語活動は授業時数を長くかけてしまう?→ここでは何を教えるか→精選」「言語活動を設定すると個人差が出て指導が大変?→これまでの教師主導の指導が故に個人差が表出しにくかった.個人差が表出することは指導のチャンスだ」.
目の前の子どもに付けたい力は何か.根本を問いたい.教科書の問い,答えを教師とともに読み進める力をつけたいのか.主体的な学びを追究する子どもを育てたいのか.我々が 今こそその問いに応え.一歩,半歩でも前にでたい

○笠井先生(算数)
算数科の言語活動では,「考えを表現する→伝える→考えを深める」流れが必要.表現の手段は「図や絵,グラフ,式」等である.しかし,表現したことを「伝える」には,「伝える意味」を持たせなければならない.「伝える」という学習活動の主体は,「伝える本人」「伝えられている他者」なのである.「児童相互の関わり合い」を重視した言語活動を設定すれば,「算数科の思考・判断・表現力が育つ」というのは,十分条件にはならないのである.「友達と話し合ったから,新しく知れたな.よかったな」という話し合いの有用感,満足感が前提になければ,どんな言語活動も意味をなさない.クラスみんながわかることができればいいな,というクラスの土壌を作り 「友達の理解に応じて,友達に自分の考えを説明したり,納得したりできる子ども」の育成を目指したい.また,数学的に表現し,考えを深めさせるためにも,一人一人の実態に応じて,表現の手段に多様性を与えたい.
ーーーーーーーーーー
「算数の考える足場」の授業報告からはほど遠くなりましたが,以上の提言を「足場」の授業に当てはめていくと,いくつかの共通事項が浮かび上がります.
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【足場の授業のスキーム】・・合っていますか?
⑴問題①提示(問題との出会い)
☞子どもの興味関心にそった課題提示
⑵ めあての確認
☞教師と子どもが,ゴールを共有
⑶見通し
既習(足場)を生かして類推する力をみんなで共有する(得意な子は,説明を通して,わかってほしいという願い⇆苦手な子は,説明を何とか聞き入れて,気付いてやろうという願いのシンクロ)
⑷協同解決(グループ学習)
☞みんなでわかろう,みんなで達成しようというクラスの風土.個人の考えを持ち合い,多様な考えを認め,融合させる(図,絵,式,説明).目的意識の高いグループ活動の展開.
⑸全体共有
考えを伝える.傾聴する力を通して,多様な考えを知る.
⑹ 問題②提示
協同解決した問題を手がかりとして,解法を類推し,自力解決を図る
⑺適応題/まとめ
みんなで解いてわかったことをまとめると共に,学習のゴールに向かうために大切だったことを板書の記述などを基に考え,まとめる.
ーーーーーーーーーー
このように,今日お聞きした言語活動全体で大切なことの一端が「足場の授業」にはちりばめられています.これまでの「課題解決型授業にも,そのようなポイントはみられたのではないか」という疑問への問いはわかりません.しかし,確実なのは「世界や日本を背負う人材を育成するために必要とされる課題発見力,解決力,表現思考力,協同性」の伸長を「足場の授業スキームは確実に保証している」ということです.今,知識基盤社会という社会の変化に伴って学力観の転換(パラダイムシフト)が教師に求められているのです.教師も,社会が求める人材像を今一度再考し,その育成のために必要な情報を収集/選択する力が求められていると改めて感じました.言語活動の充実,そして足場の授業の充実のためにも,自身の創造的かつ確実な実践を,ベテラン先生も若手もoutputしていければ楽しいですね.









2012年12月3日月曜日

新採研から学ぶ ~ 考える足場の有効性 ~



 
11月29日新採研にて,I先生による3年算数「分数」の授業がありました。本時は,単位分数をもとにして,同分母の真分数どうしの加法計算の仕方を考えさせるという内容でした。
 
 考える足場として,3/8と5/8の大小比較です。この時の説明として必要なことは,1/8が3こ分と1/8が5つ分という見方です。このことを使えば,本時の問題である,「1/+/5」の説明ができるということです。
 
① 今回の授業では,足場を与えるが,主問題1を自力解決させるというものです。自力解決では,単位分数のいくつ分かという説明と,液量図での説明が出されました。
【板書より】
 <説明1(単位分数のいくつ分)>          <説明2(図)>
 まず 1/5は,1/5が1こ分                   1/5の液量図
 次に 2/5は,1/5が2こ分                   2/5の液量図
だから 1/+/5は,/5が(2+1)は3          3/5の駅量図
                               ↓
「1/+/5は,1/5が(2+1)こ分で3/5」と板書したい!
 
それぞれの発表(説明)をさせたあと,I先生は「どちらも同じだね。」ということを確認しました。算数の学び合いでは,共通点や相違点を考えさせることが大切になります図で説明をする時に単位分数のいくつ分かという説明が使えることに気づかせたいですね。板書では,上の図のようにして説明と図をリンクさせながら共通点を見いだすことで,それぞれの説明のよさを感じながら,より深い理解につながると思います。
 
② 「1/+/5は,1/5が(2+1)こ分で3/5」という説明を,主問題2に入る前にペアや全体で声を出して説明し合うなど,しっかり書けるように,また言えるように定着させることが大切です。
 単位量のいくつ分という見方は,他学年の計算でもたくさん出てきます。
【低学年】  20+30    ・・・だから,20+30は,10の(2+3)こ分で50
       200+300  ・・・だから,200+300は,100の(2+3)こ分で500
 
【中学年】  1.+.25     ・・・だから,1.4+3.5は,0.01の(140+325)こ分で4.65
【高学年】  小数,分数のかけ算,わり算へというように,10進法が拡張していく思考が身につきます。       ⇒帰納的思考・演繹的思考・類推的思考へとつながっていく
 
 本時の考える足場が子どもたちの説明に生かされていたということで,足場が有効であったと考えられます。
 
③ 他校で同内容の研究授業を課題解決型で行った実践があり,話題になったそうです。その課題解決型の授業では,いろいろな説明があったが,「○の(□+△)こ分」という内容はなかったということ,多様な考えを比較検討する時間が長く評価問題(練習問題)までいかなかったことなどを考えると,今回の授業では,意図する説明ができ評価問題もできたということから,考える足場の焦点化した思考や効率性が有効であったということが言えるでしょう。
 

2012年11月28日水曜日

学習指導研修会での公開授業!つくる足場の有効性は?


 11月27日、学習指導研修会が行われました。

4年算数「小数のしくみとたし算、ひき算」です。今回の授業では、教育事務所で教科研究員や指導主事の先生方に事前研をしていただくなどのご支援のもと、授業を行うことができました。

この研修会の授業改善策の視点として、「子供一人一人が考えを持つための見通しの持たせ方を工夫する」という内容でした。以前から実践していた、「つくる足場」の指導にぴったりの視点だと思いました。

課題解決型学習の問題点として以下の点があります。
・既習事項を想起できないままに自力解決している児童がいること
・指導目標に即した思考をしないままに全体の学び合いまでそのやり方で考えている児童がいること
・1つの問題数で本時の学習内容をまとめていること(公式化など)

つくる足場の指導では、みんなで本時の問題を解くのに必要な知識、技能、アイディアなどを共有することで、一人一人が本時の指導目標に即した自力解決ができるようにすることです。つまり、みんなで主問題の解き方を考えることが、大きな意味での見通しと考えられます。ですから、前述の視点として、有効な指導方法であると考えています。


本時の目標は、「位取りが異なる2つの小数を,0.01がいくつ分かを考えたり,0をつけて同じ位にしたりして,小数の加法計算のしかたを考え、説明できる。」です。


主問題1は、「水そうに水が3.72L入っています。この中に,1.4Lの水を入れると,全部で何Lになるでしょう。」で、いろいろな気づきを言わせました。
前時では、位がそろっていたのですが、今日は位が違います。筆算で考えるのに、右をそろえて筆算するのか、小数点をそろえて筆算するのかを考えさせました。3年の時にも、1/10の位のたし算で、小数点をそろえるという学習をしましたが、小数第2位までの小数で、しかも位が違う場合にも、同じように位をそろえて計算することが正しいのかどうかという検討をします。

見通しでは、以下のことが出されました。
①0.01をもとにして
②1.4を1.40として考える

①は前時で出されました。②は、小数の意味をとらえていれば出るだろうと予想していました。前時では、それぞれの位がいくつ分かで説明するものも出されましたが、繰り上がる場合は説明がむずかしくなるため、この方法は出ませんでした。

①の方法では、1.4は0.01が140個分ととらえられるかがカギとなりますが、そういう見方の練習を積んできたので、比較的容易に考えることができました。

さて、グループ学習です。


0.01をもとにするやり方は、どのグループからも出されました。


 
0.01をもとにするやり方は、どのグループからも出されました。「0.01が」という言葉が抜けていたグループに対して指摘する場面もあり、説明する力がついてきたなあと思いました。また、1.40にして筆算しているグループもあり、意味づけや実際の筆算で説明することができました。
いよいよ自力解決。主問題2は、   「2.8+5.92」です。主問題1との違いは、位が少ない数が前にきているということです。ほとんどの児童が、説明することができました。
しかし、ここで担任が気づかなかった間違いがありました。
 

 まず,2.8は0.01が280こ分
次に,5.92は0.01が592こ分
 だから,2.8+5.92は0.01が(280+592)こ分で   8.72
                        (872こ分)     
 
という説明をさせているつもりでしたが、ある男子が、
 
 「2.8は0.01が28こ分」と書いていたことが事後研で出されました。つまり、この児童は、
28+592を計算することなく、答えが8.72とわかっているから、同じ答えを書いていたということです。説明のしかたがわかっていても、その説明を根拠にして筆算が正しいという論理的思考になっていないということですね。こういう間違いは、事前に想定内であったはずなのに、見落としてしまいました。意味づけが大事な授業だったので、翌日の算数で事例を提示して説明しました。
 
 
<事後の研究会にて>
 
指導員と指導主事の先生で、抽出児童を観察記録していただきました。その内容を報告して、授業の成果と課題を話し合いました。3人グループでフリートークし、全体交流をするという流れです。
 
 
出された意見や質問など、記録を板書します。それを見ながらの話し合いです。3人グループで話し合うことで、一人一人の先生方が思ったことを自由に話していました。この様子を見ていたら、やはり授業でのグループ学習と同じことが言えると思いました。ちょっと残念なことは、その後積極的に意見が出されると思っていたら、挙手があまりなく、質問中心になってしまったとということです。
 
 
私たち教師は、子供に「間違ってもいいから、自信を持って手を挙げて発言しましょう。」と常に指導していますが、大人の世界でも同じことが言えると思いました。「考える足場」の指導については、いろいろな考え方があると思います。3人グループでの話し合いでは、足場について否定的な意見も出されていたと聞きましたが、全体では出されませんでした。
 
今までにない新しい指導法に出会った時、どうしても否定的に見てしまうのは当然です。自分もそうでした。本当に学力向上につながる指導なのかということです。しかし、自分の実践の中では、子供たちの学ぶ姿勢が変わってきたことや、学力テストの数値が上がっているという実証するものがあります。そういう実践を提案した授業でしたので、賛否両論いろいろなご意見をうかがえればよかったと思います。(事後のアンケートには、書いていると思いますが・・・)
 
本日の研修会を通して、きめ細かな児童の見取りがさらに必要であることや、指導案の書き方の基本、つくる足場のさらなる改善など、いろいろなことを考えさせていただきました。
 
 
 
 

2012年11月25日日曜日

学習指導研修会公開授業4年「小数」

本格的な寒さも、もうそこまで来ています。風邪に気をつけましょう!

さて、2学期最後の公開授業、「学習指導研修会」が下記の内容で行われます。

期日  11月27日(火)

単元  4年算数「小数のしくみとたし算ひき算」

場所  宮内小学校体育館

参加者  55名+20名(本校職員:参観のみ)

ということで、先月の置賜ブロック研究会と同じように、体育館で授業をすることになりました。参加者のみなさん、寒くない格好でおいでください。

指導案より、本時のみですが、ご紹介いたします。(ワードからそのままコピーなので、文字がずれているところがあります。ご了解下さい)

(ここから)

6.本時の指導

(1)  目標

  位取りが異なる2つの小数を,0.01がいくつ分かを考えたり,0をつけて同じ位にしたりして,小数の加法計算のしかたを考え、説明できる。

(2)  指導過程

時間
学習活動,[]主な発問や指示 []期待する反応
 []留意点 []評価
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
5分
1 学習のめあてをつかみ,見通しを持つ。
水そうに水が3.72L入っています。この中に,1.4Lの水を入れます。気づいたことを言いましょう。気づき
・水を入れるから,たし算だと思います。
・式は3.721.4です。
3.721.4は,位がちがいます。
・位が同じ小数のたし算はできますが,位がちがうとどうやって計算するのかなと思いました。
<主問題1>水そうに水が3.72L入っています。この中に,1.4Lの水を入れると,全部で何Lになるでしょう。
 
 

3.721.4を,ゆみさんとけんじさんは次のように筆算しました。
 3.72
+  1.
 3.86
 3.72
+1.4  
 5.12
 
 
 

  <ゆみさん>   <けんじさん>
<めあて> 位がちがう小数のたし算のしかたを説明しよう。
 
 

○どちらが正しい計算ですか。また,どうしてそう言えるのですか。
・けんじくんが正しいと思います。
・答えは,5Lより大きくなるので,ゆみさんの答えは間違いです。
・ゆみさんは,整数のように右はじをそろえているけど,位がそろっていません。
○どうすればどちらが正しいかを説明できますか。見通し
0.01がいくつ分かで考えれば説明できると思います。
・同じ位どうしたせばいいと思います。
・1.4は1.40として考えればいいと思います。
○グループごとに話し合いましょう。終わったら,全員が説明できるようにしておきましょう。
・たし算を想起させる場面を提示し,たし算であることに気づかせる。
 
習ったことと関連付けながら,気づいたことや疑問,調べてみたいことなどを出し合い,問題化していく。挙手が少ない時は,グループで相談させる。
 
 
 
 
 
 
 
・子どもたちの気づきから見通しができるように子どもの発言をつないでいく。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
15
2 主問題1の計算のしかたを考える。(全体解決)
○グループで,説明のしかたを話し合いましょう。
 <0.01がいくつ分かで考える方法>
 まず,3.72は0.01が372こ分
次に,1.4は0.01が140こ分
 だから,3.72+1.4は0.01が(372+140)こ分
              512こ分     答え5.12
<1.4を1.40とする方法>
                  3.72
               + 1.40
             5.12  
○気づいたことはありませんか。
・1.4は0.1ではなくて,0.01が何こ分かで考えることがわかりました。
・1.40にすると,整数や位が同じ小数のたし算と同じやり方になります。
・どちらも整数の考え方で説明しています。
・見通しで出された方法について,グループで話し合いながらボードにまとめさせる。
 
 
 
 
・ボードを方法別に並べ替えながら,考え方の同じところと違うところを考えさせる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
10
3 主問題2の計算のしかたを考える。(自力解決)
○2.8+5.92の計算のしかたの説明を書きましょう。
【支】2.8はどんな小数ですか。0.01が何こ分になるかをカードに書いて調べましょう。
 0.01がいくつ分かで考える方法>
 まず,2.8は0.01が280こ分
次に,5.92は0.01が592こ分
 だから,2.8+5.92は0.01が(280+592)こ分で
【支】2.8の右にかくれている数は何ですか。それを考えて筆算できないかな。
            (872こ分)答え8.72
<2.8を2.80とする方法>
                  2.80
               +  5.92
                  8.72  
・くり上がりのある計算問題を提示する。
 
 
 
 
 
 
 
☆整数の考え方をもとにした説明することができたか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
10
4 全体で話し合う。
○説明を発表しましょう。
○小数のたし算は,何と同じ考えで計算することができますか。
・整数と同じです。
○どんなところが同じですか。
・整数と同じように位をそろえてたし算するところです。
・くり上がりのしかたも同じです。
○整数のたし算とちがうところは何でしょう。
・数字を右はじにそろえないで,位をそろえるところがちがいます。
・でも,右はじに0がかくれているから,右はじをそろえていることになります。
○今日の学習をまとめましょう。
位のちがう小数のたし算は,位(小数点)をそろえて計算する。

 
 
 
・整数と小数のたし算の相違点や共通点をはっきりさせる。
 
 
 
 
・まとめは,子どもたちの言葉を大切にする。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
5.練習問題を解く。
○問題を解きましょう。
0.3+0.82   8.11+0.9   7+3.36
○今日の学習で,わかったこと,いいなと思った考え,もっとやってみたいことを言いましょう。
・位をそろえるというのは,小数点をそろえるということがわかりました。
・計算のしくみは,整数の計算のしくみと同じだということに気がつきました。
・もっと桁の多い小数の計算をしたい。
・早く終わった子どもは,ミニティーチャーになりわからない子どもにヒントを与えるようにする。