2010年9月28日火曜日

「考える足場」の研修会 (汗)

 27日、学力向上部としての研修会をさせていただきました。「考える足場」のある授業を紹介しながら、授業改善につなげたいというねらいで行いました。最初は、考える足場を提唱している、横国大の石田先生をお呼びして、講演ということを考えていましたが、先生のご都合と合わないということなどで、石田先生にはまたの機会においでいただくことにして、自分のクラスの授業と、考える足場の授業実践を報告するという内容の研修会を開きました。

 5時間目の4年算数の授業は、「面積」の最後の、L字型図形の面積を求める問題です。2,3年前に、青森県長者小学校の先生の師範授業を見て、4年担任になったらやってみたいと思っていました。

 指導要領では、長方形に分けたり全体から長方形を引いたりして求積できるようにすることと、きちんと説明できるようにすることが求められています。

 しかし、今回の足場の授業では、考える足場を与えることで、授業を効率的に進めることができ、発展的な内容まで学習できるよさを見てもらいたいと思い、等積変形や倍積変形も取り扱ってみました。

 実際の授業では、いろいろなやり方があるということは理解できたと思いますが、実際に分割した長方形の縦と横の長さをしっかりつかめない子どももいて、
「やはり、基礎基本をしっかり理解させるための足場だったのかな・・・・」
などと、反省したりもしました。L字図形の面積を正しく求めさせ、きちんと説明できるようにする授業でもよかったかなと思いました。

 日常の授業では、「説明させる」など理由をしっかりと表現させることに力を入れています。「まず」「次に」「だから」というパターンも有効です。説明できなければ、わかったことにはならないと子どもたちに言っています。

 さらに、数学的な考え方育てる授業というのは、どういうことなのかを常々考えています。類推的な思考、帰納的思考など、いろいろな側面がありますが、普段の授業では、まずしっかりと説明できるようにすることだと思っています。しかも、教師自身が、今日の問題での既習の考えや技能は何かをしっかりつかんでおくことが大切だと思います。その既習を使ってしっかり説明できるようにすることが、数学的な考え方につながっていくのだと思います。授業でも、「どうしてそうなるの?」「どうしてそういうことが言えるの?」というつっこみをしながら進めています。理由を言うには、必ず既習の知識や考えが必要になります。それをうまく使えば、問題は解決できます。当たり前のことですが、なかなかこの辺があいまいになっているような気がします。

 全国学力テストのB問題では、活用力を求められています。このとき、既習を使って説明する力が深くかかわっていると思います。たとえば、階段の壁の問題は、平行四辺形の定義や性質をしっかり定着しているかということが、重要になります。それを忘れていると、説明できません。説明できるようにするには、基礎基本がしっかり身についているということがカギになると思います。


 今回の足場の研修会に参加してくださった先生方は、ちょっとでも興味を持たれましたら、ぜひ足場のある授業を実践してみてください。2,3ヶ月後には、少しずつですが成果が感じられるようになると思います。

 そして、その成果や課題を、このブログにも書き込んでみてください。よろしくお願いします。

 

 

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