2010年9月7日火曜日

初書き込みです

二戸部(@宮内小-3年)です。この度、本研究会に参加させて頂きたく、初書き込みさせて頂きました。
初任でありますが、初任研究の課題領域を算数として実践に取り組んでいます。
特に算数科におけるグループ学習の効果の検討を研究目的にしています。

算数は自力解決なのに、なぜグループで学習するのかと言われましたが、「何かがある」と感じて課題設定した次第です。

「何か」
=筋道を立てて考えた内容を交流する(限られた時間の中で、自分の考えをアウトプットする時間を持つことができるようにする)。

=他者の考えにたくさん触れることで「へーっ」「なんで?」「ぼくもそうだった」という気づきの機会を持つことができるようにする。

=問題を解くうちに、悩んだり得意げに解いたりする児童たちが無意識のうちに相互作用をおこして、教えたり、教えられたり「教師の意図の枠外」で学びが発生することが期待できる。


初任故に、そのデメリットや「何か」の考えのあまさがあると思います。さらに言えば「じゃあ一体、それを達成するための手だてはどうするのよ・・・?」なんて・・・。

そこは初任故の懐の甘さと捉え、ご指導ご教授頂ければ幸いです。
ただ、右も左もわからぬ故に、「一斉指導」や「習熟度別指導」への疑問など、もっとたくさんディスカッションして学びたいことがあります。

以上、今後ともよろしくお願いいたします。

2 件のコメント:

まなび さんのコメント...

まなびです。よろしくお願い致します。
小学校の教員ですが大学院で学習心理学を学んでいます。

なぜ「自力解決」ではなく「グループ学習か」という根本的な問いに”ぴくっと”きました。

 簡単に言えば自力解決では限界があるからです。その限界点はいろいろありますが,明治図書などの算数教育書に書かれています。特に自力解決は問題解決学習の流れと密接に関わりがあります。
 以前は自力解決一辺倒の授業が多かったのですが,最近は問題解決学習を推していた研究者でもその問題点を少しずつ公にしてきています。そのあたりのこともいろいろな書籍を読まれるとよいでしょう。
 グループ学習も最近は協同学習,共同学習,協調学習など研究が進んでいます。グループで学習するとどんなよいことがあるのかということが,徐々に整理されてきています。
 今後私の分かる範囲でいろいろコメントをつけたいと思いますので,どうぞよろしくお願いします。

たいち さんのコメント...

グループ学習やペア学習などの小集団での交流を、研究の仮説にしている学校がとても多いですね。

 算数の授業を振り返ると、自分の考えに自信が持てない、持てても表現力が乏しく、伝えることが難しい。意見を言っても他の反応が気になるし、間違っていたら叩かれるし、周りの様子をじっとうかがってわかっているふりをしていれば嫌な思いをすることもなく、なんとかなる。なんていう子供が多いように感じます。

 前は、テストで100点をきちんととるようなまじめな人を社会が求めていたが、バブル崩壊後は、いろんなアイディアを出し、それを実行できるような人がよしとされている。

 実行するには、相手やみんなを説得しなければならない。説得のためには、データをきちんと読み取り、その裏付けをしっかりと固め、どんな質問がきても答えられるような力が必要です。もちろん、他との協調性や人間的な魅力まで求められたりします。

 算数の問題を解くことを通して、数学的な考え方や計算力などを身につけさせることはもちろんですが、問題を解く過程において駆使される表現力や相手の考えをしっかりと聴く力などの対話力を身につけることが重要なんだと思います。

 でも、全員がみんなの前で堂々と考えを発表できる学級集団はありえませんね。(筑波大学附属小学校ならあり得るかな)だからこそ、ペアやグループ学習としての思考を通して、対話力を身につけていくのかなと思っています。

 相手の考えを納得いくまでしっかりと聴く。聴いて自分の考えを持つ。そして、自分なりの表現で相手に伝える。相手もまた、必ず受けて返す。それが自然にできる交流が理想です。

 今はほとんどの企業や組織で、小集団でのプロジェクトで企画されたものが提案され、認められ製品化されたり実行されたりしています。そういう意味で、小集団交流というのは、これからの世の中を作っていく基本的な組織と言えるでしょう。

 そういうものを可能にするためには、一人一人がじっくりと時間をかけて、それぞれが資料を集めたりしながらやっと考えをまとめるというのでは、とても効率が悪いということでしょうか。

 無駄だと思われることでも、とにかくどんどんと考えを出し合い、統合したり取捨選択したりしながら、もっともよい方法を考え出すブレーンストーミング的なワークショップを取り入れてる話し合いも盛んです。(事後研でやってるところも増えました)

 そういう小集団的思考を重要視されていることからも、子供たちの集団思考も大切にされているのではないかと思います。

 人とかかわる力、聴く力、表現力、判断力、思考力、対話力・・・いろいろな言葉がありますが、そういうことを大切にしている理由がよくわかります。

 そういう力を育てる手立て。具体的にはいろいろあると思います。わかりやすい説明の仕方を教えるとか、常に友達に自分の考えのコメントや質問をもらうとか、そんな実践をたくさん積んでいけば、きっと理想的なグループ学習になっていくのではないでしょうか。感想を述べてみました。