2012年9月30日日曜日

1アール遊びで量感をつかむ



量と測定の領域で、長さや面積、体積など、量感を持たせることが大切であると言われています。今回の面積の単元には、1アールは何平方センチメートルかなどの単位換算の問題がありますが、暗記にたよることが多く定着が悪いという実態があります。面積には、アール、ヘクタール、などの単位もあり、なかなか覚えにくいものです。

そこで、学級活動の時間を使って、1アールをグランドに白線でかき、そこで遊ばせようと思いました。遊びと言っても「おにごっこ」という単純な遊びですが、子供たちは予想以上に楽しんでいました。グランドや体育館でのおにごっこもとても喜びますが、1アールという狭い面積でのおにごっこの経験がなかったからなのか、とても新鮮に感じていました。

1アール遊びは、量感を持たせるのにとてもよい活動であると思ってやってみました。どうしてそう思ったのかというと、一生忘れられない体験があったからです。

以前、このブログにもアップしましたが、私が小学校4年生の時、担任が産休のため、ご退職なされた太田先生という女性の方が担任になりました。太田先生は、年齢的には若い担任よりかなり年配であるにもかかわらず、いつも笑顔でやる気を与えるオーラを持っている先生でした。子供たちからもとても人気があり、私たちはいつのまにか『太田ワールド』に引き込まれていました。

そんなある日、太田先生が、
「今日の算数は、グランドでやりま~す。」
という言葉に、みんな大喜び。グランドへ行ってみると、10メートル四方の白いラインがありました。
太田先生は、
「みんなこの中に入って、おにごっこをしますよ。」
と言って、45分間ずっとおにごっこをしました。なんでこれが算数なんだろうという思いがありましたが、そんなことより算数の授業でこんな楽しいことができることに喜びを感じながら必死で逃げたり捕まえたりしていました。45分があっという間に過ぎ、時間がきてしまいました。

最後に、大田先生は、
「これが1アールだよ。」
と一言。難しいことはいっさい言わずにただそれだけでした。みんなは、たった一言なのに強烈な印象を持ちました。今思えば、太田先生はそれをねらったのかなと思います。その後も、
「太田先生、1アール遊びしようよ。」
と、お願いしていたように記憶しています。

普通、黒板にかいた正方形で、1アールを教えますが、この活動を通して、1アールという広さや1辺が10メートルであるということを感覚でつかむことができました。私たちは、太田マジックにまんまとはまりました。

その後、1アールという言葉を聞くと、いつも「1アール遊び」を思い出します。そして、あの頃太田先生と一緒に遊んだり、勉強したりしたことがよみがえります。数ヶ月だけの担任でしたが、小学校時代の最も印象に残る先生でした。特に、1アール遊びは、強烈に覚えています。

そんな思いを、目の前の子供たちにも体験させたくて、今回の1アール遊びを実施しました。生き生きと楽しそうにおにごっこをする子供たちを見て、昔1アール遊びに夢中になった自分と重なり、じ~んとしてしまいました。

「太田先生のような教師になりたい!」
算数の1アール遊びをしてくださった太田先生は、今でも私の心の中で生きています。

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