先日、公開研が終わりました。参会者の先生方から、貴重なご意見をたくさんいただきました。本当にありがとうございました。今後の算数指導に生かしたいと思います。
さて、今日の算数は、四角形の内角の和が何度になるかを考える問題です。前時の三角形の内角については、「切って合わせる」「角度を分度器で測る」「折って合わせる」などの見通しのもと、180°であることを見い出しました。
黒板に、「四角形」とだけ板書しました。
子どもたちは、「気づきあります!」とほぼ全員の挙手。既習との関連からの気づきを指導してきたからでしょう。
写真の板書のように、四角形について本時の課題に関わることがたくさん出されました。この時の教師の声がけとしては、「今日は、角度に目を向けてみて」ということだけでした。
学び合いに慣れてくると、友達の考えをつないだ発言ができるようになり、自分たちで課題を持つことができます。
さらに、見通しでは、正方形も長方形も、三角定規でつくった四角形でも360°になることを発見しました。しかも、対角線という用語も出されたので、今日は子供の意見をつないでいくだけで、授業が成り立つのだろうと思っていました。
そして、チーム(班ではなく、チームに改名)ごとのグループ学習に入りました。
話し合いの後、蓋を開けてみたら、実際に測ったり四角形を切って合わせてみたりしたやり方では、360°にはならない場合もあるという結論が出たチームや、360°になったチームが混在していました。
「いったいどっちが正しいんだろう?」
という雰囲気になったところで、あるチームの考えを発表。
対角線を2本引いて、三角形が4つできるから180×4=720で、中心部に合わさっている4つの角が360°なのでそれを引くと、720-360=360°
この説明を聞いて、どんな四角形でも同じことが言えることを確認しました。ところが、同じようなことを考えたチームの考えを発表させました。
対角線で分けると外側は、45°が8つ分だから360°という考えを発表していましたが、なかなかみんなにうまく伝わらずにいましたが、最終的に正方形でしか当てはまらないということになりました。
結局、対角線を1本引くと180°×2だから360°という結論に達しましたが、ここまでくるのにチームの話し合いと、全体での話し合いとで時間がかかりすぎてしまいました。
ということで、学び合いの授業では、友達の考えをどんどんつないでいけるし、全員参加型の授業になるというよさがありますが、時間がかかるなどの課題も見えてきました。その分、自力解決の時間が短くなることもありました。全体の学び合いでの発表などを効率よく行うことが大切です。もちろん、効率のよい学び合いの事例もたくさんありました。
今後、考えをつなぎながら効率よく学び合いができるようにしていきたいと思います。
最後に、公開研の時、参会者の先生方から、
「ホワイトボードの文字が後ろから見えにくい」とのご指摘がありました。
石川県の学校では、後方の子どもたちが黒板前に集合していたのを思い出し、前に出しました。ホワイトボードがよく見えるので、しっかりと考えが持てるようになりました。(成果です!)