そのよい例をご紹介します。
三角形の内角の和が180°、四角形は360°であることを奇習として五角形以上の多角形の内角の和を求めようという時間です。
黒板に一般的な五角形を描きました。子供たちからは、「気づきがあります!」という全員挙手。五角形の辺や角、頂点が5こずつあることなどが出されました。さらに、三角形と四角形の内角の和を学習したことを使って、五角形も求められるという意見。しかし、角については360°までしかイメージができない子供が、
「360°より大きくならないから360°だよ」
という意見が出されました。この考えに対し、
「角度は、360°より大きな角がある」
との反応が多く、三角形と四角形の内角の和を活用してみようという見通しが立ちました。
ここまでの教師の働きかけとして、
「習ったことだね」「なるほど」「意見をつないでみよう!」
という声掛けしかしていません。
学び合いを実践していくと、子供たち自ら課題意識を持ち、解決の見通しをもつことができるようになります。
さらに、
「180、360と2倍になっているので、五角形はその2倍だから720°になりそうです。」
という見方の子どもに対して、
「180ずつ増えていくから、五角形は四角形の360に180をたせばいいと思います」
という見方が出されました。
この時点で、どの子供も早く解いてみたいと意欲満々。
そこでグループ学習へと入りました。
グループ学習では、子供たち自ら具体的な見通しを持ったことで、どのチームも三角形や四角形を利用した考えで、しかもすべて正解。
全体の学び合いでは、ホワイトボードを見ただけでわかるので、あえて発表はせず、共通点や相違点に目を向けさせた話し合いにしました。【全体での話し合いの効率化】
この後の学び会いもスムーズに進みました。やはり、授業の導入で学び合うことで、自分たちで解決する自信につながっていくのだと改めて感じました。
0 件のコメント:
コメントを投稿