本研究会では算数科を中心に、算数学び合いの石田淳一教授(東京家政大学、前横浜国大)のご指導のもと、「協働的な学び合い」の実践研究をしています。さらに、教育実践研究家の菊池省三先生を代表とする「菊池道場山形支部」として、白熱する教室を生み出す学級づくりをして、「主体的・対話的で深い学び」ができる子どもの育成を目指しています。 お問い合わせは、山形県南陽市立赤湯小学校 田井地 清まで vaio0819@yahoo.co.jp
2012年6月29日金曜日
try!
現在,私も3桁÷2桁の学習に取り組んでいます。
今日の授業での足場は,3桁÷1桁+αを「足場」にして取り組んでみました。
授業前,「3桁の数字が出てくることに,すでに抵抗を感じる子どももいるのではないか」という課題意識を持ちました。
そこで,毎時「足場」となる材料を提示するための「ふく習」の時間で,3桁÷1桁(123÷3)の計算を提示しました。
「こんな計算,覚えている?」と子どもに聞くと,一様に
「覚えているよ!」「楽勝!」といった声が挙げられ,ほとんどの子が間違うこと無く解くことができました。もちろん,これだけでは足場作りにならないと思います。
解く過程についていくつか確認をしました。
・「たてる/かける/引く/おろす」の通称「たかひろ(筆算の解き方の順番)」がどの筆算にも使えること
・商をたてる際は,百の位にたてられなくても,「12」とセットにして考えることで,商を十の位にたてることができること(セット法)
これを基に,主問題「172÷21」を提示しました。
昨日の問題「2桁÷2桁」との問題の違いを,めあての確認で明確にさせ,いよいよトライです。子ども達は,「解けそう」とはいうものの,イマイチ自信がない子どももいました。
そこで,前時までに学習をしたことを生かして,何か簡単に手がかりを見つける方法は無いかと問いました。すると,何人かの児童が「がい数」の 考えを使えば,答えを見積もることができそうだと発言しました。その発言を拾い,3桁÷1桁の計算になっても,がい数の考え方を使うことで,答えの見当をだすことができました。
そこからは,「ふく習」で確認したことと組み合わせて,全員で「主問題」を解くことができました。そのため,次の「問題2」からは,自力で解く児童も多くなりました。自力ではまだ解決の自信のない児童に対しては, 少しだけヒントの板書を行い,自力解決を
促しました。
・・3桁÷○桁の学習が,4年生の学習の中でもかなり難しい部類に入るといいますが,一概にそうとも言えないのかなと,わからないながらに感じています。なぜなら,わり算の筆算は,これまでに学習したことを活用して,足場とするチャンスに溢れているからです。
「何を足場にしたら・・」という躊躇をする前に,まずは「前時」の学習を活用する。そこから派生して,去年の学習を活用する。あとは,板書構造と足場の流れを簡単に掴む。
これさえできれば,「足場の学習」は自然と成立するものだと最近感じます。
もちろん,そんなに単純ではないかもしれないことは,承知ですが,まずは,トライしてみる。継続的なトライがなければ,それが「いいもの」かどうか,判断すらできません。
「わかっているのにやらないことは,知らないことよりもいけない」という言葉を聞いたことがあります。「吸収する(input)」☞「思考する/試す/体験する(thinking/try/experience)」 ☞「検証する(verification)」☞「(結果/考え/成果)発信する(output)」は,あたかも子どもにのみ求められているように見えますが,実は,広く見ればオトナ社会(教員)でにも求められている気がします。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿