2015年11月11日水曜日

「学級経営は授業から」 ~複式学級の6年生の姿から学ぶ~



先日、市内の小規模校の授業研に参加させていただきました。
5・6年複式学級の算数。以前から算数指導で有名なK先生の授業をあって、とても楽しみにして行きました。

私は、新採から数年間、複式学級を受け持ちました。新採で複式って、今の時代だとあり得ないですね。そんなことを考えながら、懐かしく思いながら参観させていただきました。




一番印象的だったのは、6年生の学ぶ姿です。すばらしい!の一言!!

学ぶ姿勢や人間関係など、どれをとってもよさがあふれ出ていました。小規模校だからだろうという見方もありますが、少人数であれなかなかこの雰囲気は出ません。こんな学年にどうすればなれるんだろうと思いました。





本日(11月11日)、市の教職員研修会の分科会で、担任のK先生の実践をお聞きすることができました。実践報告をお聞きしたら、なるほど!と思いました。




(青文字・・資料より抜粋)


「学級経営は授業から」


6年生の子どものよさについて(教頭先生より)
(1)書く活動に全く抵抗がない。
(2)他者(教師や友達)の話を聴く態度がよく、話を聴いた後の反応がよい。
(3)自己表現する力が身に付いている。話す態度が堂々としていて、自信がないことでもしっかり主張できる。
(4)良質なコミュニケーションができる。
 ・誰とでもペアになれる。・自己中心的言動をしない。・ありがとう、ごめんが自然と出てくる。
 ・友達が困っていると、みんなでフォローしようとする。


実際の授業でも、教頭先生のおっしゃるとおりでした。意欲、友人関係、基本的な学習習慣など、どれをとっても満点でした。


◎学力は教師と子どもとの人間関係から


わかる授業の準備、弱者をいたわる言葉使い、
悪いことを絶対に許さないという態度
間違いを生かして理解を深める、
間違いは宝、
ノートへのコメント指導・・
休み時間も給食もできるだけいっぱい話して、そうじも一緒にやってくれる先生、
朝の水かけや畑の草取り、
マラソン、
朝の健康観察や授業の始めと終わりのあいさつの時もしっかりと子どもの目を見る、がんばろうね!という気持ちを伝えたい
行事の終わりのほめほめタイム
帰りの会で今日のMVP


◎継続する力をつける(習慣化)
長期的に継続させることを準備する
期間限定で計画的・自主的に取り組めるように
授業の進め方をパターン化し、子供達と共有する
子どもも継続することが出てくる


◎みんながわかる授業(ユニバーサルデザイン)をする
わかる子は自分から進み、わからない子に教えることができる
教師もやってみる、やってみせる


これ以外にもたくさんの実践がありました。こんなことを継続していけば、あの6年生の姿になっていくのでしょうね。5年生も、6年生の姿から学ぶことができます。5年生の1年後が楽しみですね。


よい授業とはどんな授業なんだろうと常々考えながら模索していますが、やはり原点は学級経営なのだろうと思います。友達同士や先生とのよりよい人間関係を築くことで、一所懸命に学ぼうという意欲も出てくるし、認められるとさらにやる気をだして・・・などという正のスパイラルができていれば、子どもたちがどんどんよくなっていくのでしょうね。あの授業の6年生の姿を目指して、学力を支える学級経営を充実させていきたいですね。


「目からウロコ」でした。





2015年11月3日火曜日

学力アップ!「算数日記」


算数の復習ということで、算数日記を書かせています。授業の最後に書ければいいのですが、時間が足りなくて、宿題にしてしまいます。

過去何年間か実践しましたが、算数日記がきちんと書けるようになることと、算数の学力がアップすることが比例(この例えは適当なのか???)することがわかりました。

もちろん、算数が得意な子どもは考えをしっかりまとめた日記を書くことができます(写真)



きちんと書いてきた子どもの日記に赤を入れて掲示したところ、
「もっと上手に書きたい」
という意欲が高まってきました。お手本を見てしっかりと考えをまとめるようになります。

しかし、家に帰ってから、
「今日の算数何やったっけ?」
と、ノートを開いても、しっかりまとめていないと、なかなか書けません。だから、授業の時にすでにしっかりとノートに書いていることが大事です。それがわかった子どもは、授業にも集中します。ですから、算数日記を書くことは力になります。

でも、めんどくさいと言って、なかなか書けない子どももいますので、地道に取り組んでいます。

2015年11月1日日曜日

見通しはどこまでもたせるか!考える足場の指導法との比較より

先週金曜日、校内研が行われました。4年目の若い先生の授業です。
2年算数;12×5の計算のしかたを説明させるという内容。

教室脇の掲示もバッチリ。
たしたし法
とびとび法
いれかえ法
わけわけ法

とてもわかりやすい


まずは問題提示から見通しまで。

まずは、見通しで入れ替え法を使い、わけわけ法をさせる、またはとびとび法が出たらさせる、というもので、全員ができる!というまでの見通しを与えたいという授業者の願いがありました。

これには、賛否両論があると思います。

さらっと見通しをもたせ、あとわからない子どもに対しては個別指導でヒントを与えていくという考え。今回のように、全員ができるというまで具体的な見通しをもたせ、解決への意欲をもたせるという考え。

十年ほど前までは、私は前者の立場でした。その理由は、見通しをもたせ過ぎると、考える力が身に付かないのではないか、わからない子どもは、後でヒントを与えれば力がつくのではないかと思っていました。しかし、わからない子どもは、いつの授業でもじっと固まっているだけで、算数の時間は先生のヒントなしでは解けない!と感じさせているのではないかとさえ思っていたものでした。

そんな時に取り入れた、「考える足場」の指導法。既習のアイディアと関連付けながら、本時の問題をみんなで解いていくという数年前の石田先生の理論。今まで自分がやってきたことが、根底から崩れていきました。しかし、実績があるというのでやってみようと思い、日々の授業に取り入れてみました。幸いなことに、石田先生に授業をご指導していただいたりもしました。京都や青森の先進校の先生の示範授業も拝見しました。

そんな授業を実践していたある日、クラスで一番算数が苦手で、常に固まっていた女の子が、
「先生、今日の算数って何時間目?」
「どうして?」
「だって、最近算数が楽しくて!」

これだ!と思いました。苦手な子どもが、算数に対する苦手意識を克服し、楽しいとまで言わせる指導法ってすごい!得意な子どもは、説明の仕方を覚えると、どんどん説明したがる傾向にあり、クラスみんなが足場の授業が大好きになりました。

今では、石田理論もどんどん発展して、学び合いが足場になっていると言っていいでしょう。見通しをどこまで?という議論がいつも算数では話題になりますが、みんなで問題を解いてみるという実践をしていくと、見通しもみんなで共有できるようにする学び合いが大切になると思います。

というわけで、数年前の自分の授業を思い出してみました。



九九の表の拡張版を用い、どこを求めればよいのかを視覚的にとらえさせました。これも見通し!




子供たちが集中して学ぶ姿がすばらしく、一人一人が自分の考えをペアで話していました。

しかし、説明を伝え合うということについては、なかなか自他の相違点に気づかず、自分が話をするので精いっぱいの児童がいました。(もちろん、ペアでの説明が成り立っていたところもありました)

低学年では、説明を聴くだけでは相手の説明の内容まで理解するのは、なかなか難しいようですね。式や答えの違いならわかりますが、説明を聴き合うというのは、ちょっとレベルが高いかもしれません。しかし、このような活動を地道に続けていけば、できるようになるはずです。

さらに、全体の学び合いからまとめの段階では、やはり説明の型の提示が必要じゃないかなと思いました。まず、その型で一人一人に説明を言わせたり、書かせたりして自分のものにする。そして、主問題2で確かめるという流れであれば、評価問題でも説明させることができたのではないでしょうか。一般的な、「まず」「次に」「だから」という筋道立てた説明の仕方とともに、本時に関わった具体的な説明を、発表をもとに示していくことが大事ですね。

それにしても、学習訓練とか掲示、発問、どれをとっても素晴らしいの一言!今の若い先生は、勢いだけでなくしっかり勉強しているなあと感じます。

負けてはいられません!!!




2015年10月27日火曜日

特別支援教室から算数授業(2人)


先ずは、図を見せて気づき発表

「最初はたてが長くて縦長の四角。次が正方形で、次が横が延びて横長の四角になります」
「横が増えると面積が変わる」




ノーヒントでここまで言えるようになりました
ともなって変わる数、「一方」が変わると、「もう一方」が変わるという意識が理解できていると感じました
(一方ともう一方は違う!xとyは違う!)

1人の子は、在宅教材で予習してるので
言葉だけは知ってるけど意味は理解できてなく、「速さ」の学習では大失敗しました
まず、その知識を打ち砕かないといけないことに、気づいたときは遅く、
速さと道のり(そして距離)の意味理解が不十分になってしまいました

今回は、用語の意味理解に重点を置いて指導してきました

「ともなって変わる」「一方ともう一方」「比例」「決まった数」

その言葉が出てくる必然性を大事にして、繰り返し、繰り返し…


今回の学習めあては、「比例になることを説明せよ」
一番の彼らの苦手分野です

何でもかんでも比例と考える誤った常識を揺さぶりながらここまできました
そのために大事にしたい本授業でした

説明を言葉で書かせたのは初めてでしたが
2人とも難しいと言いながら見通しをもとに書くことができました(感涙)
(難しいことに気づくのも成長だ!)

なんと、1人の子はなんと数直線にしました

現象をとらえた結果、頭に浮かんだのでしょう
もちろん取り上げました
今回の裏のめあては
表、グラフ、xyの関係式、言葉の式に表して発表させた後、比例の特徴をもとに
全ての考えを統合することにありましたので・・・


「2倍、3倍になると、もう一方も…」
「1増えると2ずつ増える」
「決まった数=定数の存在」
「(0,0)を通る」(抑えるの忘れました(ToT)

全ての比例の特徴が全ての発表に表現されています
↑これをわからせたかった

一番困ったのが定数がグラフに出てこないこと
なぜわからなかったかというと、
xが1ずつの増加しか(グラフに)表せていなかったからです

そこでヒント

「xが2増えたらyは?」「6」

ようやく気づくことができました

xの増加量×定数=yの増加量

これで2人は、「比例の関係かそうでないか」、
「比例関係にあることの説明」
に自信を深めたと思いました
反比例につながれます



今回だけでなくいつも思うのは、
子どもの発表を生かすのも殺すのも教師次第だということです

どんな発表にも子どもたちが一生懸命考えた結果なので生きないはずはありません
その意味でも置算研の子どもをいかす(活かす+生かす)授業作りに賛同しているのだと思います

まだまだ×∞学び合いにはほど遠い授業紹介でした

ありがとうございます


(お風呂で気軽に投稿したらこんな感じになってしまうことがわかりました、田井地先生)

2015年10月24日土曜日

「1㎡をつくる」という協同学習・・・効率的にできたグループとは

4年面積

1㎡を新聞紙でつくりました。

今回は、セロハンテープを使わずにつくらせました。つまり、のりしろを考えなくてはなりません。グループの協力が必要となります。(これが本当の協同学習かも)



このグループは、すぐに黒板の1㎡を使って作業を始めました。



このグループは、全員がしっかりと役割をもって進めました。群を抜いて早く仕上がりました。



長さを測ったり、切ったり、貼ったり



このグループは、リーダーがどんどん進めていき、他の子どもは見ていました。


黒板を使えばよいと発見したグループを見て、自分たちも真似をするグループ。



6つのグループで活動をさせましたが、そのグループによってさまざまなやり方や考え方がありました。一番速く正確にできたグループは、メンバー一人一人が短時間の相談で共通理解し、全員が自分の役割を果たしたグループです。

その次に早くできたのは、黒板の利用など、効率的にできる工夫をしていたグループです。または、そのアイディアを真似していたグループです。

一番遅かったのは、リーダー核の子ども一人が作業し、まわりが見ていたグループです。まわりの子どもが手出しできない雰囲気を感じました。


日常のグループ学習では、1人のアイディアでどんどん進めていっても、ホワイトボードに書くことはできます。しかし、メンバーの協力が必要とされる活動では、一人一人が参加意識をもち、アイディアを出し合いながら進めていかなければなりません。子供たちは、このような活動を通して、協同ということの大切さを学んだと思います。

2015年10月20日火曜日

複合図形の面積は考える足場で

梨郷小学校公開研の指導案通りの授業をしてみました。まずは、考える足場を提示。きちんと3通りの考え方がだされました。しかし、ここで全員挙手などを求めるあまり、相談タイムを何回かやってしまい、時間がかかってしまいました。
足場のおかげで、見通しもすんなり出ました。
見通しの通りの考えですね。縦に切る方向です。
見通しになかった方法が出ました。しかし、式がないことを指摘されました。
あると見て引く方法もいくつかのチームから出されました。

考える足場と学び合いを取り入れると、かなり理解度が上がります。ただし、足場に時間をかけ過ぎて、時間が足りなくなりました。考える足場と学び合いを、効率的に行うことがポイントです。

2015年10月17日土曜日

「説明したい!」と思うのは本来の子どもの姿








算数の力を付けるためには「めんどくさがりにならないといけない」と常日頃思っています。

「めんどくさいから工夫する。」
「めんどくさいから法則を見つける。」
「めんどくさいことは数学的に美しくない。」

今回は、「めんどくさいから整理する」
「整理することで真理が見える。」

ということと、

「有名な画家も、植物も算数をしていた。」
「算数=美しい、理にかなっている⇒自然界や芸術界、日常生活で使われている」

ことを感じてもらいたい授業をしてみました。



一段抜かしまで「あり」です。
1段のときは1通り 2段のときは2通り 3段のときは3通り
では、4段のときは?素直に4通り。と答えそうなところでゆさぶります。
正解は5通り。「あれ?おかしいな。」と子どもは思うはずです。

続いて、「では、5段では?」
とたんにめんどくさくなります。
「8段」
賢い子が答えを言うのですが、先生は
「本当?」「絶対?」と聞きます。
子どもは、「だって・・・」
と言って説明をし始めました。
心の中で小躍りする瞬間です。
「答えを説明したくてたまらない!」と思わせたのですから!
その子は、階段の図を使って実際の上り方を線で表しながら表現しました。

しかし、線がごちゃごちゃになってしまい、重複や落ちがありそうで
はっきり8通りとは伝えることできず、わかった子は2,3人。

次の子は歩数ごとに整理しました。
「5歩のときは1通り 4歩のときは4通り 3歩のときは3通り」(上図の下)
これでほとんどの子が納得。



最後にこんな表を紹介しました。
これは出なかったのでこちらから提示しました。

しかし、気になるのが規則性。
そこで表にしてみました。



一人の子が気づきます。
「1+2=3 3+5=8」
つまり、隣り合う数を足すと次の数になるということです。
では、なぜそうなるのか?

時間の関係で先生が言ってしまったのが残念でした。(下図)

前段と前々段から来てるということで証明されます。


最後に、
この数列をフィボナッチ数列ということ。
フィボナッチ数列は美しいとされる絵画・彫刻・建造物に偶然か必然か存在すること。
自然界にも存在し、自然物にも数の美しさ(黄金比、フィボナッチ数列)を活用していること。
プリントの縦横の比にも使われ、それをみんなは自然なものだと「自然に」感じていること。
を話して終わりになりました。



今回の授業は学び合いまではいきませんでした。
でも、算数のことば(算数トーク)をする楽しさを味わわせることはできたと思います。
子ども自ら

「説明したい!」「考えたい!」と思わせるような授業をこれからも考えて実践していきたいと思います。