漢字テストの練習をしている時、「辞典」の辞の右側のつくりを、「幸」に書く間違いをした人がいました。二つの漢字はよく似ています。どこが違うのか覚えにくい漢字でももあるので、印象付けるために「辛」に「一」をたせば、「幸」になるという話をしました。漢字の覚え方としては邪道かもしれませんが、実はこれには深い意味があることを話しました。つまり、辛いこともちょっとした考え方一つで、幸せになれるという内容です。
先日の道徳の授業で、手足が生まれつき動かない障害者が、全国を旅して多くの友達をつくったという実話を題材にしました。手足が動かせないので、いろいろな人の手を借りながら旅をして、たくさんの友達をつくり、幸せに生活して命を輝かせているという内容です。この人はどんな気持ちで旅をしているかという発問に、黒板がいっぱいになるぐらい意見が出されました。
「病気のおかげで幸せになれた。」
という意見をきっかけに、
「病気にありがとう。」
という、病気に感謝するという考えがたくさん出されました。その時、
「手足が動かせない人ができるのに、自分たちは手足が動かせるから、もっとたくさんのことができると思う。」
という意見も出され、なかなか深い話し合いになりました。
4年生の子どもたちは、今後いろいろな辛いことを経験しながら幸せになるために努力していくのでしょうが、辛いことというのは、幸せととても関係の深いことで、辛いことも考え方をちょっと変えれば幸せなのだということだと思います。逆に、幸せは目の前にあるのに、ちょっとした考え方で辛い思いをしている人も多いのではないでしょうか。
辛いことがあるからこそ、幸せなんだと自ら気づいた子どもたちの意見に感動させられました。
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