本研究会では算数科を中心に、算数学び合いの石田淳一教授(東京家政大学、前横浜国大)のご指導のもと、「協働的な学び合い」の実践研究をしています。さらに、教育実践研究家の菊池省三先生を代表とする「菊池道場山形支部」として、白熱する教室を生み出す学級づくりをして、「主体的・対話的で深い学び」ができる子どもの育成を目指しています。 お問い合わせは、山形県南陽市立赤湯小学校 田井地 清まで vaio0819@yahoo.co.jp
2012年9月6日木曜日
一人一人が気づき、考えを持てる授業へ
今日から4年「面積」の単元。
新しい「考える足場」に挑戦しました。「与える足場」でもなく、こちらからの課題提示でもなく、子供たちの気づきからの課題づくりと見通し。
<気づき>
あ、い、うの図形を提示しました。(板書参照)
T:「気づいたことはありませんか?」
C1:長方形と正方形があります。
C2:青いブロックが3つとも16こずつあります。
C3:どれが一番広いかという疑問があります。
(と、ここですでに課題が出されいます。その疑問に対して)
C4:ここに、ブロックがいくつかあって、縦×横をすればどれが広いかがわかります。
C:(ほぼ全員)わかりません。
(C4がなぜ縦×横にするかを説明するが、面積の単位量について未習であるため、みんな理解できず、膠着状態)
T:ちょっと戻しますが、面積を比べるにはどうしたらよいかグループで意見を出し合いましょう。
(同じ面積の色紙を提示すると、自主的にそれを班に持っていき)
C:切ってもいいですか?
C:何してもいいですか?
などと、いろいろな考えのもとに、行動し始めました。4人グループが生き生きと学習しています。
T:わからない人はわかるまで聞いてみよう。解決した班は、全員が説明できるようにしておこう。
全部の班が、2枚の色紙を重ね、あまった部分を切ったり折ったりして、さらに余りを重ねることでどっちの面積が大きいかを見事解決し、全員説明できた班もありました。
ブロックの数を求めるという方法については、見通しで出されていたのでこれもやってみることにしました。一人一人プリントで作業を行なったところ、全員が数を求めることができ、どの面積が大きいかという課題を解決しました。
<授業後の感想>
子供の気づきってすごい!何も言わなくても、課題意識を持たせることができるんだなあと思いました。いつもは、「どの面積が大きいでしょう」という教師からの発問から始まる授業でしたが、言わなくても子供は常に問題意識を持っているのですね。互いの気づきによって触発されながら思考が高まっていく様子がわかりました。子供同士で高め合うということは、こういうことなのかと改めて感じました。
<今後の課題>
やはり、わからない子がわかるまで質問し続けるようにしていかなければなりません。それによって、わかった子がわかりやすく説明する力をつけることにつながります。疑問や気づき、考えを出し合うことによって学習は成り立ちます。みんなでつくる足場とは、こうありたいと思いました。さらに全員が参加できる学び合いが成立するように工夫を加えていきます。
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