来年度の学校研究では、いろいろな意見が出されています。中心話題は、「言語力」です。大きく分けると次のようになります。
1.まずは言語力を育成するために、言語を身につける国語で研究を進める。
2.もう一つは、言語力というものを切り口に研究するならば、国語だけに絞らず、算数などの他教科での言語活動についても研究していくべきだ。
自分の考えは、2で研究すべきだと思いました。
「言語力」というものは、文部科学省の調査研究協力者会議のひとつである言語力育成協力者会議(2006年6月-)において打ち出された概念で、学校教育のすべての科目を通じて個人の自己表現、他者理解、共同生活の能力を助長することを目的として、狭い意味の国語力にとどまらないコミュニケーション能力、思考力を指す用語として提案された。(先日のブログ参照)
ということからも、国語力の研究では言語力を語れないと思いました。算数科においては、問題解決のしかたを考え、説明し、伝え合う算数的活動が重視されています。岡山大学の黒崎先生によると、その意義は、
①数量や図形の意味理解が深まる。
②考えを筋道立てて説明し、話し合うことで、論理的思考力・表現力が深化・発展する。
③他者や社会(クラスの友達)に関わる態度を養うことができる。
④数学的コミュニケーションでよりよい考えをつくる活動を通して、他者と協働する基礎を身につける。
という内容でした。まさに、言語力の定義と同じ方向性を示すものです。説明し伝え合うことで、論理的思考力を身に付け、単に方法を説明するだけでなく、なぜそう考えるのかを筋道立てて考える子供を育成していかなければならないと思いました。
そういう意味で、考える足場の算数指導は、言語力という今の方向性にも十分に合っている授業だと確信しました。
0 件のコメント:
コメントを投稿