2019年5月6日月曜日

「なぜほめ言葉をあふれさせるのか」学び合うための学級経営

新年度最初の成長ノートは、「なぜほめ言葉をあふれさせるのか」というテーマで始めました。昨年度から、「ほめ言葉のシャワー」をしていました。ほめられる方はもちろん、ほめる方もうれしくなるという声が多かったのですが、改めてなぜほめ言葉なのかということを考えさせたいと思い、今回のテーマにしてみました。ちょっと難しいテーマかと思いましたが、担任が気付かなかったような深いことを考えている人もいて、とてもうれしく思いました。(何人かの人の内容を紹介します)

・ほめ言葉は、人を幸せにする言葉で、クラスをSA(スーパーA)にする言葉です。ほめ言葉で、不幸になっている人を一人でも多く幸せになる人にさせないといけません。
・日常の観察力が磨かれるし、自分自身を知ることができる。さらに、信頼関係を築くことができる。
・みんながほめ言葉によって、もっといろんなことを乗り越えようとするので、互いに高め合うことができる。
・夢への自信が付き、将来の自分が夢を叶えるために役立つ。人の良いところを見つけられるので、友達のためにもなる。そして、クラスのためにもなる。ほめ言葉のあふれるSAのクラスにしたい。
・ほめる人もほめられる人も仲良くなれるので、仲を深めるためにあふれさせる。また、ふだんから人のよさを見つけられるようになる。
・ほめ言葉を言われると気持ちがよくなる。そして、それをふだんからあふれさせていれば、ほめ言葉のシャワーはいらない。
・ほめ言葉をあふれさせると、クラスからいじめがなくなる。ほめ言葉を人に言っていると、必ず自分に返ってくる。
・人からよく言われたいという名誉欲を持っているから、ほめられると自信もつくし心が明るくなるからです。
・気付いていなかった自分に気付くことができる。どちらもいい気持ちになる。ずっと続けるとSA
になれる可能性がある。ちょっとしたことでも、相手を傷つけてしまっていることに気付くことができる。お互いが成長できる。友達のいいところを見つけるための見る力が付く。

他の人たちもみんな、ほめ合うことの素晴らしさを実感していました。すばらしいですね。このように互いに信頼し合える学級経営を土台として、学び合うことのよさを実感させます。

2019年3月23日土曜日

協働的な学び合いを可能にする学び合い

卒業式も終わり、いよいよ新年度に向けての準備の時期となりました。

さて、今回もフォレスタネットに掲載していただきました。vol 4ということですが、これで4回掲載となりました。

このフォレスタネットは、小学校の授業準備のための実践集ということで、各教科・各学年ごとの実践の工夫が載っています。この春休みに、授業準備として活用できるものがあると思います。




今回の実践は、6年算数「分数のわり算」の協働学習です。
よく、グループやペアでの学習を取り入れることが学び合いの授業、または恊働学習と
いう人もいますが、そうではなく、授業全体を学び合いの授業に改善していくという考えをもとにした授業です。もちろんこれが全てではありません。この授業も、いろいろな改善が必要になります。フォレスタネットをご覧いただき、ご意見を伺えればありがたいです。

2019年2月3日日曜日

もとにする量と比べる量の関係を繰り返し考えさせる


5年割合の学習です。

「〜は〜の〜倍」という問題なので、「倍」だからかけ算だという比較的わかりやすい問題ですが、ここで関係図や線分図などでしっかりと指導しておかないと、比べる量を求める問題で間違えてしまうことがあります。







線分図で考えたグループがあったので、もとにする量と比べる量をしっかりと指導することが大事です。もちろん、関係図でも同じです。

ところが、次の時間に、下のようなもとにする量を求める問題を考えさせますが、もとにする量と比べる量がわからなくなることがあります。




自力解決をさせると、関係図が間違って書いていた子どもがいました。でも、式は間違いなく書けています。関係図と式が合っていません。つまり、この子どもは、頭の中ではわり算だとわかっていたのですが、関係図が式の意味を表していないということです。

その後、グループ学習で関係図の間違いに気づきました。どっちがもとにする量で、どっちが比べる量なのかを、繰り返し指導していかなければなりません。







2018年11月5日月曜日

「台形の面積」;指導者と子どもがちがえば、公式化までの過程がちがってくる

市の公開研で、M小学校のN教諭が5年算数「台形の面積」の授業をしました。共同研究することになっていた私は、指導案検討から関わってきました。2年前も同じ5年生だったので、共同研究をしました。その時は、台形というのは、かなりの種類の求め方があり、前時までに行ってきた、「移動法」、「分割法」、「倍割法」などのネーミングを用いた方法でたくさん解決させみようということになり、2時間扱いにして前時でいろいろな求め方をさせるという授業を展開しました。

しかし、今年度は、啓林館の教科書では、1時間扱いということや、台形の面積から突然罫線がなくなるということで、罫線なしの1時間で公式化という流れにしようと話し合いました。そして、同じ指導案で授業をしてみました。

<N教諭の授業の板書>


N教諭の授業では、公式化を強く意識させた授業でした。さらに、一人一人に2枚の台形を配って自力解決させた結果、グループ学習ではほとんどのグループが2枚の台形を平行四辺形にするという倍積変形(倍割法;2倍にして2で割る「ばいわりほう」というネーミング)がほとんどでした。もうひとつのやり方が出されました。次の写真です。

Aから垂線を下ろし、直角三角形と台形に分割します。それぞれ2倍にして長方形を作ります。縦の長さは4㎝、横は8+2で10cmということで、
(2+8)×4÷2という式ができました。長方形に直す等積変形ですね。(ナイスアイディア)クラスの実態として、公式を知っている人がけっこういたということで、こういうアイディアが出されたのかもしれませんね。

<私の授業の板書>


N教諭の前日に行いました。見通しでは、倍割法と分割法が出されました。すぐにグループ学習に突入。この時間では、自力解決をしませんでした。自力解決を否定するのではなく、単元計画の中で自力解決を取り入れる時間を決めているからです。2つの方法で進んでいましたが、あるグループが移動法でできそうだと思いつき、3番目の方法として出されました。やはり、倍割法が一番公式化するのに適していましたが、移動法でも「高さの半分だから4÷2という式をつけたして、スムーズに公式化できるました。
 その時、分割法の3つの式を見ていた女子が、「×4÷2って同じだから、1つにまとめられるよ」という意見を出しました。計算のきまりを想起させると、みんな理解できました。3つのやり方から公式化に気付いたという授業になりました。

2つの授業では、1時間扱いの台形の公式化という内容で、同じ指導案でおこなったものでしたが、指導者と子どもがちがえば、公式化までの過程がちがってくるものだなと思いました。だから授業はおもしろいし、奥が深い!



2018年10月17日水曜日

グランドクロスセミナーの告知

告知させてください。

10月27日、横浜国立大学にて「グランドクロスセミナー」が開催されます。全国的に有名な菊池道場と学力研、そして石田淳一先生とのクロスセミナーになります。

置算研という自分の研究会が並列して行われること、とても嬉しく思います。半分は、菊地道場山形支部の一員としても参加してきます。

石田先生の講話と対談、そして自分の実践発表があります。もちろん、菊池省三先生の講話もあります。学力研の講話と発表も楽しみです。下に告知ーずを載せておきましたので、参加したい方はそこから入ってください。





https://kokucheese.com/s/event/index/530925/


2018年10月8日月曜日

石田淳一教授による「探求的なグループ学習を取り入れた算数授業の活用」のセミナー開催

今年も箱根において、横浜国立大学の石田淳一教授を講師としてのセミナーが開催されます。協働的な学び合いのある算数指導を目指す先生は、ぜひおいでください。(ちなみに、私の授業実践も取り上げていただく予定です。)以下、案内文になります。



平成30年度授業力開発セミナー            30年9月21
                                      川上 彰久

 授業力開発セミナーを、平成301227日(木)~28日(金)文部科学省箱根宿泊所で開催します。本年度のテーマは、「探求的なグループ学習を取り入れた算数授業の活用」です。知人等を誘って多くの方々が参加されるようお願いいたします。

1 期日 平成301227日(木)~28日(金
2 会場、文部科学省共済組合箱根宿泊所 四季の湯強羅静雲荘  TEL.0460-82-3591
箱根湯本駅より箱根登山鉄道(強羅駅下車)、地下道を上がり直進(徒歩約5分)
(約40分)(平日ダイヤ)    
12時10分、25分、38分、52
13時12分、25分、39分、51
強羅発箱根湯本行き
9時  5分、20分、35分、50
10時 5分、20分、38分、53分 11時も同じ
 
3 研修日程
 12月27日(木)現地集合 1345分頃 玄関ホール又は研修室に集合
研修1 石田先生の講義・演習14時~17時) 研修室
テーマ「探求的なグループ学習を取り入れた算数授業の活用」
    入浴後、 夕食・懇親会(18時~19時30分頃)予定
     研修2 授業者のビデオ視聴と授業分析 (1~2名)(20時~22時)
 12月28日(金) 朝食後
  研修3 実践報告と意見交流会(9時~11時)
実践報告1(     )先生 実践報告2(    )先生 
    11時頃 解散予定
4 講師 石田 淳一先生 横浜国立大学 教育学部教授(博士)
5 費用 1泊2食+研修費+飲物、入湯税等実費 13千円程度、学生は1
     夕食のみ日帰り5000円、研修会1のみ参加1000円                    
6 申込み 宿泊は10部屋30名分確保してあります 研修のみ日帰りも事前申込む
7 申込締切り 12月上旬。126()頃までには一報ください。
12月上旬には、宿泊者の数を確定し、部屋割りを提出しなければなりません。
8 問い合わせ先 
   川上 携帯09058067564 自宅 047-449-1233 職場03-6910-3529
           職場メール a-kawakami@ntu.ac.jp
   有賀 携帯09022232979 職場 03-3263-0564 千代田区立九段小学校 
9 東京(元梅島小関係者等)は、往JR上野駅小田原行9:35発、最後尾車両小田原11:10  小田原駅で石田先生と合流、昼食予定 



筋道立てて説明する力を養う

【南陽市算数数学部会の提案授業 】
5年の異分母分数のたし算の授業です。


  この授業を仕組むにあたって考えたことは、

    ⑴  単に通分させて練習させるのではなく、図を使うことで、目盛りの数が通分したときの分母と同じ数になるということに気付かせたい。

 ⑵ 分母と分子をたし算した誤答を提示してめあて意識をもたせたい。

 ⑶自力解決なしのグループ学習をさせ、相談しながら解決させたい。(協働的に学習させたい)

 ⑷ 振り返りをフリートークで行い、本時の学びを意識させ、次時への意欲を高めたい。

まずは誤答を提示。分母同士をたすという間違いです。子どもから出た意見は、
「最初のジュースより少なくなるのは間違い」
ということで、誤答であることに気付きました。


⑴については、見通しで通分は容易に出るだろうと予想していたので、前時までに図を用いて説明させるようにしていました。そうしたら、数直線図や面積図、まる図が出されました。




Gグループは、見通しで出た考え全てを使って説明していました。






全体の学び合いでは、出されたホワイトボードをグループ化させることが大事です。なぜなら、並べることですでに共通点や相違点に気付くからです。しかし、この授業では、複数の考え方があったので、それはちょっと難しかったようです。

主発問として、
「通分した時の分数の分母と図の目盛りの共通点は?」
と問いました。
最初は反応が鈍かったのですが、目盛りの数が全て6であることから、分母も6になっていることに気が付きました。

ただ単に、通分すると「はかせどん」だという話し合いではなく、図と数字の共通点を見出すことが大事だと思います。

さらに、
「分母の6はなぜたし算しないの?」
と発問してみました。予想通り、
「たしてはいけないから」
という反応がほとんどでしたので、この単元に入った時のことを思い出させ、
3/6は1/6が3個分
2/6は1/6が2個分
だから、3/6+2/6は1/6が(3+2)個分
という既習の振り返りをさせました。つまり、単位分数の考え方です。整数でも、小数でも、分数でも、単位の何個分という共通性に気付かせることは、算数を教える上で大切にしたいものです。






そして、説明です。図も式もそのものが説明になっていますが、やはり図や式を説明するためには、「言葉」が大事です。説明は、「言う」「書く」などを何度もさせることで定着します。さらに、説明したがるようになります。このように、筋道立てて説明できるようにすることが、算数指導では大事になります。

最後に、練習問題を解き、振り返りをさせます。
振り返りは、「わかったこと」「いいなと思った考え」「もっとやってみたいこと」という視点でノートに書かせます。書き終わったら、フリートーク(自由交流)をして、いいなと思ったところに下線を引きます。

このように、学び合いは、授業の最初から終わりまで学び合いが理想だと思います。

自力解決については、次時の「異分母分数のひき算」でやりました。グループ学習なしで全員自力解決できました。