5年の異分母分数のたし算の授業です。
この授業を仕組むにあたって考えたことは、
⑴ 単に通分させて練習させるのではなく、図を使うことで、目盛りの数が通分したときの分母と同じ数になるということに気付かせたい。
⑵ 分母と分子をたし算した誤答を提示してめあて意識をもたせたい。
⑶自力解決なしのグループ学習をさせ、相談しながら解決させたい。(協働的に学習させたい)
⑷ 振り返りをフリートークで行い、本時の学びを意識させ、次時への意欲を高めたい。
まずは誤答を提示。分母同士をたすという間違いです。子どもから出た意見は、
「最初のジュースより少なくなるのは間違い」
ということで、誤答であることに気付きました。
Gグループは、見通しで出た考え全てを使って説明していました。
全体の学び合いでは、出されたホワイトボードをグループ化させることが大事です。なぜなら、並べることですでに共通点や相違点に気付くからです。しかし、この授業では、複数の考え方があったので、それはちょっと難しかったようです。
主発問として、
「通分した時の分数の分母と図の目盛りの共通点は?」
と問いました。
最初は反応が鈍かったのですが、目盛りの数が全て6であることから、分母も6になっていることに気が付きました。
ただ単に、通分すると「はかせどん」だという話し合いではなく、図と数字の共通点を見出すことが大事だと思います。
さらに、
「分母の6はなぜたし算しないの?」
と発問してみました。予想通り、
「たしてはいけないから」
という反応がほとんどでしたので、この単元に入った時のことを思い出させ、
3/6は1/6が3個分
2/6は1/6が2個分
だから、3/6+2/6は1/6が(3+2)個分
という既習の振り返りをさせました。つまり、単位分数の考え方です。整数でも、小数でも、分数でも、単位の何個分という共通性に気付かせることは、算数を教える上で大切にしたいものです。
そして、説明です。図も式もそのものが説明になっていますが、やはり図や式を説明するためには、「言葉」が大事です。説明は、「言う」「書く」などを何度もさせることで定着します。さらに、説明したがるようになります。このように、筋道立てて説明できるようにすることが、算数指導では大事になります。
最後に、練習問題を解き、振り返りをさせます。
振り返りは、「わかったこと」「いいなと思った考え」「もっとやってみたいこと」という視点でノートに書かせます。書き終わったら、フリートーク(自由交流)をして、いいなと思ったところに下線を引きます。
このように、学び合いは、授業の最初から終わりまで学び合いが理想だと思います。
自力解決については、次時の「異分母分数のひき算」でやりました。グループ学習なしで全員自力解決できました。
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