先日、梨郷小学校で資料だけ渡して、説明をしなかったので、この場を借りて説明させていただきます。
自分が足場の実践をしていて思ったのは、下記の①のタイプだけが足場の授業だと思っていました。ある時、「今日の足場は、必要なのかな?」と思ったことが何度かありました。また、単元の終わりごろ、「一人一人みんな説明できるようになったので、あえて足場なしでやってみたい。」などと思うこともありました。
そんな時、石田先生の本を読んでいたら、足場のタイプにはいろいろあるという内容がありました。足場の授業で、子供たちが自ら既習事項と関連付けられるようになったら、主問題1を最初に与えてもよいということです。さらに、どんどん力がついてくると、いきなり問題を提示し、子供たちにいろいろと話し合いをさせながら、まとめていくというタイプもあるということです。(以下、資料と同じ文面です)
1 足場の授業(指導過程のタイプ)はいろいろある
(1)「考える足場」の指導法の3つのタイプを、内容に応じて組み合わせる。
①「教師が足場を与える」または「教師と子どもが一緒につくる」【足場の基本】
足場-主問題1(全体解決)-主問題2(自力解決)-学び合い-まとめ-適用・発展
②「子どもが友だちと相談して足場をつくる」(主問題から入り、友だちと相談して解法の見通しを話し合わせる)
発問例;「この問題を解決するのに、習ったことでどんなことが使えそうですか。」
主問題1(提示)-足場をつくる-主問題1(考える)-主問題2-まとめる
③「子どもがつくる足場」(主問題を1つにしてじっくり考えさせる「任せる」タイプ)
主問題-まとめる-適用・発展
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主問題1で定着していない児童が多い場合、主問題2でも全体解決をする。
※ 基本的な考え方は、足場を与えることにより全員が解けるようにしてから自力解決させることであるが、慣れてくると足場をつくれるようになるなど、既習との関連を意識することができる。
(ここまで)
足場の研究をしていると、基本となる①だけが足場の授業であるかのように思っている場合が多いと思います。自分もそうでした。今回の授業研でも、基本形の授業を見せていただきましたが、②、③の授業に変容していくのが、本来のねらいであると思います。ですから、たとえば単元の最後の方などで、説明する力をどんどん発揮させ、伝え合う力(表現力)を身につけることができるはずです。2年目、3年目は、このような研究の方向性もあるかと思いました。
自分のクラスでも、「今日は、ステップ(足場)なしでいくぞ!」と言うと、既習の説明をしっかり活用できる力が身についてきました。ですから、②のレベルまで到達していると思います。さらに、③のような授業をめざしてがんばっています。これには、公開研で発表したように、「対話力」も必要です。対話もさらにレベルアップしていきたいです。
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