今日は、山形県では初雪が降りました。本格的な冬も目の前。風邪に気をつけて元気に過ごしましょう。
さて、本日は梨郷小学校の授業研究会に参加させていただきました。足場の授業を見られるとあって、参加希望して行きました。
<3年「分数」>
内容は、分数のたし算の授業でした。この授業は、昨年度私も行った授業でした。その時の足場は、小数でした。(今年の2月のブログ参照)
今回の足場は、数直線で単位分数のいくつ分かの表し方を確認するものでした。
そして、主問題1で、2/5+1/5を考えさせるという流れです。主問題でも、数直線で表すということで、単位分数のいくつ分をとらえさせていました。
この授業のポイントは、もとになる大きさの何個分という見方を重視することだと思います。
20は10が2こ分
30は10が3こ分 20+30は10が(2+3)こ分だから50
0.2は0.1が2個分(以下省略)
2/5は1/5が2個分(以下省略)
つまり、整数の考え方がもとになっているので、小数でも分数でも考え方は同じという見方をさせることになります。この系統性を見出させることが、数学的な見方考え方を育てるのだと思いました。
<5年「割合」>
この授業の主問題は、「定員が150人の電車があります。乗車率は68%でした。乗っているのは何人でしょう。」です。
足場にしていたのは、「定員が150人の電車に、120人乗っています。乗車率は何%でしょう。」という前時の問題を足場にしていました。
もとになる量、くらべる量、割合の3つを区別しながら、ていねいに公式化した授業でした。ワークシートや板書は、スパイラルに足場を振り返ることができるように、とても見やすくなっていました。
ここで考えたいのは、本時の主問題は、既習のどういう内容とつながっているか(系統性)を考えてみると、前時の解き方も、もちろん足場になるわけですが、この問題は、低学年で学習した、「何の何倍はいくら」という考え方と同じです。2の3倍はいくらがという基本的な考え方と同じです。つまり、68%を0.68倍という既習の見方が基本になっているので、このことを足場とすることが、整数を既習とする考え方をであるということで、数学的な考え方を身につけることにつながってくると思われます。
3年、5年の授業の両方に言えることは、何を足場にするかを考える時、整数の考えと同じところは何かを考えることです。
3年では、10の2つ分は20という、もとになる量のいくつ分かという整数の考え方
5年では、2の(3つ分・3倍)は6という整数の考え方
いずれも、低学年で学んだ整数の考えが、分数や小数、割合などでも同じように使えることを教えることが大切であると思います。
今回の授業で、このようなことを再認識しました。3年生も5年生も、足場だろうが何だろうがとにかく 新しいものを学びたいという意欲あふれる子供たちでした。
梨郷小学校の先生方の事後研での話し合いも、参考になるご意見がたくさん出されていました。授業研究に参加させていただきまして、ありがとうございました。
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