2023年4月23日日曜日

数理的処理のよさを感じさせるには



お久しぶりです。今年度は、3年生の学級担任となり、また新たな気持ちで授業に取り組んでいます。ブログはちょっと間隔が空いてしまいましたが、日常の授業や学級経営に関わることをアップしていきたいと思います。

今年の冬に、2年生の算数の助言を頼まれ指導書を読んでいたら、「数理的な処理のよさ」という30年?以上前からの言葉が目につきました。以前はよく聞く言葉でしたが、今の若い先生方は内容をわかっているのかなと思い、ブログにアップしてみようと思いました。


下の写真は、昨年度の4年生の授業のものです。授業では、「表を使ってきまりを見つけよう」という見通しにしたところ、ほとんどのグループで下の写真のように説明していました。



意図した通りの考えとなりました。しかし、本当にきまりを使うよさを感じることができたのだろうかと疑問に思いました。

そんな時、ある子どもがノートに一生懸命に図を描いていたのを発見しました。
「これは使える!」
と思い、さっそく写真を撮り電子黒板で提示しました。そしたら、「すごい!」という反応でした。何がすごいのかと問うと、
「めんどうくさいのによくやったなあ。」
という意味で「すごい」とのことでした。その後、拍手が起こりました。(というか、教師が価値づけによる拍手でした)


しかし、表と比較検討させると、きまりを使った方がはやくて簡単ということにまとまりました。ここで、なぜはやくて簡単ということを感じることができたかということです。それは、
「比べることでよさが浮き彫りになる」
ということなのです。一つの事例だけで、本当のよさは感じることは難しいと思います。そのことを伝えると、図で描いた人に改めて大きな拍手。この拍手は、よさを感じさせてくれたことに対する拍手です。




数理的処理のよさとはについてまとめてみました。
・数理的処理のよさとは?
子ども自らが日常の事象を算数の問題としてとらえ,既習の見方・考え方や知識・技
能を用いて数理的に処理していく際に,価値付けられる算数の特性のこと
まとめて言えば、
「簡潔・明瞭・一般」のこと
子どもたちには、「はかせどん」(はやい、かんたん、せいかく、どんなときもで
きる)と言っています。
追体験(直接体験)
 よさを感じさせるには、追体験が有効です。練習問題として追体験させるのもア
リですが、追体験させた後に話し合いをさせることが大切。
比較する
 よさは比較することによって浮き彫りになる。
•何と比べるのか
 既習の内容と比較 ・他者の考えと比較 ・困難な体験と比較 
今までの自分と比較 ・結果の比較(複数問題等への当てはめ)

•最後に、(ここ大事)
「よさは教えるものではなく、感じさせるもの」











 

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