さて、12月23・24日に箱根強羅温泉にて、「授業力開発セミナー」が行われました。講師は、横浜国立大学の石田淳一教授です。遠くは、丸亀市や広島、そして我々は山形ということで、全国からの参加者がいらっしゃいました。教員はもちろん、石田ゼミの学生さんたちや、指導主事の方々というメンバーでの研修でした。
山形からは、自分と一緒に宮内小学校の西山先生も参加しました。新幹線のトラブルで1時間程度の遅れがあり、遅刻参加となりました。会場の雰囲気は、緊張感に包まれていました。皆さん、とても真剣に石田先生の話を聴いていました。
最初の講話は、「アクティブラーニングを取り入れた算数授業づくり ~学び合いの質を高める授業をめざして~」というテーマで進められていました。
○能動的問題把握のための問題提示の工夫
○問題解決の見通しを持たせる。
○子供主体の話し合いを促す働きかけ、言葉かけ
問題提示をした後、教師はどんな発問をするでしょうか?ということを考えます。ここでは、「気付きを待つ」「自発的算数トーク」というキーワードがあります。この「自発的算数トーク」については、自分自身の授業でも大切にしてきました。自分で考えを持つことは大事ですが、ちょっと友達に相談してみるということが、自発的に行われてこそアクティブなわけです。
○グループ学習を取り入れる
○自発的相談・確かめ合いの指導
全員が自信をもって挙手できるようにする(グループで相談)
きまりを発見し、話し合いながらまとめる(グループ解決)
個人で考えたものを、互いに見合う(グループ隊形の個人学習)
ここで注目したいのは、ここまでの指導過程で「自力解決」という言葉がありません。従来の課題解決型の自力解決というのは、別の言葉に置き換えると、「誰にも相談してはいけない時間」ということでしょうか。石田理論では、そういう時間をなくし、常に仲間と考えを出し合って相談しながら理解を深めていくことに重点が置かれています。そういう意味では、自力解決は存在せず、あくまでも最後の個人学習ということになるのでしょう。さらに個人学習でも相談するということで、とにかくわからない時は、相談なのですね。
さらに、深い学びを実現する問や問い返しという話がありました。この主体的・協働的な学びを育てる算数授業づくりのコツは、この新刊を読むと理解できます。
http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-261418-7
http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-261527-6
また、まとめを話し合わせるということも話し合いになりました。
これについては、まだ初期段階ですが、5月のブログに載せていますのでご覧ください。
http://vaio0819.blogspot.jp/2016/05/blog-post_22.html
夕食の後、10時半近くまでみっちりと研修がありました。グループに分かれて、ある授業の記録を読み取るという実習でした。授業記録から、どの発問がポイントになるのかをグループで話し合いました。文字から有効な発問を見つけ出し、その後実際の映像を観て検証していくという流れです。活字と映像により、授業のよさが読み取ることができました。
このような授業研究を学校現場でも取り入れてみるのもいいかなと思いました。
2日目の午前は、実践発表を中心に行われました。自分も実践発表させていただきました。過去の研修会で使ったものとブログでの実践を資料にしてみました。(西山先生との共同研究も)
1泊2日の研修に参加して、石田先生の講話や、石田理論で実践されている方々との交流により、自分がやってきたことが間違いないという確信を得ました。今後、全国にネットワークをつなげながら、自分の地区(職場も)の研究会でも、石田理論を広めていきたいと思います。
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