2013年3月17日日曜日

2/3と3/4どちらが大きい?

ようやく春めいてきましたね。

さて,先月に参観した筑波大附属小学校の算数の授業はブログでも紹介しました。

『2/3と3/4どちらが大きい?』

5年の通分につながる異分母分数の大小比較を,4年の発展として行った授業です。4年生までは,同分母しかやっておらず,少々無理があるのではと思っていましたが,さすが筑波の子どもたち。どんどん意見を出していました。

その中で,「通分」という言葉も飛び交っていました。塾に行って通分を習っているわけです。だから,あの子たちにとってはハードルは高くはないということです。案の定,どんどん説明をしていました。1を12こに分けた図をフリーハンドで説明する姿は,素晴らしいの一言です。

4年生では,等しい分数ということにも触れているし,同分母ならば大小比較できることも学習しています。だから,この異分母分数の大小比較は,ちょっと考えればうちのクラスでもわかるのではないかと思い,発展として実施してみました。

予想としては,同じ大きさだという人が2人いました。理由は,分子,分母ともに1増えているからということでした。ほとんどの人は,3/4が大きいと予想しました。理由は,図に正確にかくと大きいからということです。

この時,分母が3だと正確にはならないという意見も出ました。というわけで,きちんと説明する必要感が生まれました。
「よし,これで筑波のような流れになるだろう。」
と思いました。

しかし,グループの話し合いでも,なかなか名案が浮かばす,ホワイトボードに何をかけばよいかわからない班がほとんどでした。3分の2は6分の4と等しいということを想起させましたが,その後がなかなか続かない様子です。
「12この目盛りをかけば,すぐに説明できるのに・・・」
と思いました。

やはり,異分母についてはかなりハードルが高かったようで,グループ学習でも全体の学び合いでも,なかなか理解が難しかったようです。

では,塾に行って学年を先取りした内容を学習していなければ無理なのでしょうか。いや,可能です。1年生から学び合いで足場をつくる学習に慣れている4年生であれば,気づきの段階で数字が違う異分母分数をたくさん作れるはずだし,教師の準備も具体的な図などを提示すれば必ず解くことができるはずです。

この授業を通して,自分の学級だけで学び合いによる足場をつくる授業を実践するだけでなく,組織として全校で共通して学び合いの授業を推進していくことが重要であると思いました。

そういう点では,3学期始めに,全クラスにホワイトボードを導入し,グループ学習を推進したことは,推進の第一歩となります。まずは,先生方にこの指導法のよさを知ってもらい,実践してもらうことですね。組織としての推進が今後の課題です。がんばります!

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