まだまだ残暑がきびしい日もありますが、いかがお過ごしですか?このブログも、約1年になりますが、アクセス数が6000近くにもなっているのを見ると、読者の方がたくさんいらっしゃるのだなと驚いています。お読みいただいている方々、本当にありがとうございます。
さて、小学校の教師になってから今まで、算数の宿題は必ず復習中心でした。今日学習した内容が、しっかりと定着しているかどうかを確認するためです。それはそれで間違いではないのですが、最近、ふと思ったことが2つありました。
1つ目は、自分が算数・数学が好きになった原因です。もともと、小学校のころは、算数については中の中ぐらいで、算数は苦手じゃないけれど、得意でもないという感じでした。特におもしろみも感じていませんでした。
中学校に入り、ふと手に入れたカセットの教材。これは、テキストにカセットテープがついていて、カセットの指示通りに学習を進めることができるというもので、授業の前に予習もできるというものでした。授業の前にこのカセットで学習をしてみました。とてもていねいなテキストで、わからなかったり、間違った時はその場でカセットが自動で停止し、もう一度じっくり考えられるようなものでした。ですから、授業前に授業内容をほとんど理解していました。
そしたら、授業で先生が言うことすべて納得できたし、どんどん覚えることができました。さらに、成績も上がり、数学が大好きになっていました。予習のおかげでした。
2つ目は、 「考える足場」の授業スタイルにしてから、教えて学ばせるということの大切さを知りました。今までは、考える力をつけるために、教えないで学ばせていたということを実感しました。子供たちには、もっともっと教えていいのではないだろうかと思い始めました。
そんな時、東大の市川先生の著書「教えて考えさせる授業を創る」という本に出会いました。この先生は、以前このブログにも書きましたが、寒河江南小学校や足場の研究で有名になった青森県長者小学校などへ指導されている先生です。足場と同じ方向性ということで、本を購入しました。
その本の中に、予習の重要性について書いてありました。「算数で予習させてしまっては、やり方とか答えを見てくるので、考える力が身に付かないのではないか。」と疑問に思いました。しかし、自分の中学校時代の経験や、足場での実践のことを思い出し、子供たちに予習をさせてみることにしました。(もちろん、予習の仕方を子供たちに説明しました)
まだ、予習を奨励して1週間ぐらいしかたっていませんが、子供たちは少しずつ変わっています。まず、今まで消極的だった子供が、意欲的に挙手をするようになったことや、練習問題をすらすら解いて、他の子供に説明している子供が増えたことなどです。
確かに予習は事前に答えがわかってしまうから、考える力はつかないと思いがちですが、そうではないようです。授業では、今までよりわかるようになっているので、目を輝かせて授業を受けています。さらに、それを説明しようという気持ちが高まりました。ですから、理解力だけでなく表現力も身につくようです。しばらく予習をさせて、成果を上げたいと思います。変容がありましたら、また報告したいと思います。
『考える足場』と『予習』・・・・力がつきます!
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