2011年9月12日月曜日

「教えずに考えさせる授業」とは

 運動会も終わり、学力充実の時期になってきましたね。

 というわけで、教科指導にじっくりと取り組んでいきたいと思います。

 さて、「教えずに考えさせる授業」(算数)とは、どんなものなのか。

 ・授業中に教科書を閉じておく。
 ・予習はさせないで、復習だけを行う。
 ・計算の仕方や公式を自力発見させる。
 ・具体的操作活動により、帰納的に導かせようとする。
 ・多様な考えを出させる。

 これは、今まで行なってきた「問題解決型の学習」です。

 つまり、問題を提示して、課題と見通しを持たせ、自力解決、全体解決(学び合い)、まとめ、練習という従来の流れです。うまくいったときは、とてもいい授業になります。

しかし、いろいろな問題もありました。

 ・既習と本時の問題が結びつかない子が多い。
 ・学び合いで言っている意味がわからず、ごく少数だけの話し合いになってしまう。
 ・たまに、塾ですでに学習している子供もいて、興味を失うこともある。
 ・多様な意見を出すことで、わからない子はますます混乱してしまい、多くの意見は切り捨てられる。
 ・自力解決や討論に多くの時間を費やし、まとめや練習の時間がとれないことが多い。
 ・教科書を使わないで自作プリントにて学習させるため、復習のときに振り返る手立てが乏しくなる。

新採からずっと問題解決型をやってきて、このような問題点を、どう改善していくかというのが、学校研究のテーマにもなっています。

たとえば、「練り上げ」などという業界用語もできるほど、教師の力量で多様な意見をまとめていくことが大切だということを教えてもらい、「多様な考えの活かし方」などという本を購入して勉強したこともあります。

わからない子供への個別指導を支援と呼び、教えるのではなくて支援するという考えを言っていた指導主事もいました。

問題解決型の授業パターンの中では、やはりわからない子供はわからないのだという結果がつきまとってきたように思います。

そういう意味で、「教えて考えさせる」という理論は、授業改善、いや授業改革だと思います。 

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