今日は30度を超える夏日になりました。今日から数日、30度前後の気温だそうですね。
さて、横浜国大の石田淳一先生がご指導していらっしゃる小学校が全国にありますが、最近、そのうちの小学校で授業研があり、石田先生がご指導なさったそうです。授業者の先生から、投稿の許可を得ましたので、掲載したいと思います。
(ここから)
この実践は、今年度の全国学力調査の算数B問題をもとに、4年生の「式とその計算の順じょ」の発展問題として行いました。石田先生も来校されて、参観されました。
まず、「□の中にいろいろな数を入れて、「37×□」の計算をしましょう。」
と問題を提示し、気づきを発言させました。聴き方指導の成果で児童は次々につながる発言をすることができました。その中で、かける数が3とびの時に積に同じ数が並ぶというきまりを見つけました。
次に、「なぜかける数が6のときに積に同じ数が並ぶのか」を次のさとしさんの式の読み取りを行うことでグループ解決しました。
37×6=37×(3×2)
=(37×3)×2
=111×2
=222
最初は、なかなか考えがまとまらなかったのですが、石田先生に耳打ちされた発問「どうして、37×3=111をつくるとよいのか?」を言った途端、つながる発言が次々と生まれました。教師の切り返しの発問の大切さを改めて感じました。
最後に、適用問題として「37×24の積が888になることを説明しましょう」の問題を解きました。ほとんどの子がさとしさんの説明から類推して、解くことができていました。
授業後の石田先生のご助言をまとめると、
○全体としてはいい授業
○児童の発言がうまくつながっている場面が見られた
○児童の発言がねらいからそれた時は、教師がうまく軌道修正していた(教師の役割として大切)
○最初からグループの形で進めていたので、児童が自然に相談する姿が見られた。
○グループ活動を適宜入れていたのでよかった。
●かけ算を「6を2と3に分ける」という表現は算数的におかしい。かけ算の場合は「と考える」や「変身させる」という表現の方が望ましい。
といったものでした。
(ここまで)
いかに意見をつなぐことができるかということですね。でも、子どもたちだけでつなぐことができない時もあります。そんな時は、教師の出番です。時には戻して考えさせたり、止めたりしながら考えさせる場面をつくることですね。そういうことがうまくいった授業だと推察いたします。
石田先生には、何度も授業をご指導いただいているのですが、一言で「考えをつなぐ」ということの難しさを感じることがあります。しかし、石田先生からのご指導や、著書を拝読していると、少しずつ見えてきます。数学的な価値にせまるための発問ということを常に念頭に置いて授業を進めることが大切だと考えています。本校も、今年度は「考えをつなぐ学び合い」がキーワードになっています。7月の授業研では、考えをつなぐ学び合いをさせるための発問を考えていきたいと思います。
最後に、よい実践がありましたら、ぜひご投稿してください。ネットで勉強会をしましょう!
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