2020年1月5日日曜日

コミュニケーションゲーム的学び合い



3学期始まりますね。子どもたちの顔を見るのがとても楽しみです。

さて、2学期の実践からです。算数では、「問題づくり」というものがあります。問題を解くことはあっても、問題づくりまでは手が届かないのかもしれませんが、問題をつくることによって、何を答えればよいのかをじっくりを考えることができます。

問題づくりは、今まで何回かありましたが、これを学び合い+コミュニケーションゲームとしてできないだろうかと考えました。そこで、次のような手順とルールを伝えました。

1 グループで算数の問題をつくる。(グループ学習)

2 その後、問題を解き合う。(自力解決)

3 正解を各グループが黒板に書く。

4 各自採点をする。

5 正解者が15人(クラスの約半分)に近い問題をつくったグループが優勝。
(全問正解では簡単過ぎ、全員求められなかったら難し過ぎ)

※今回は、学習したばかりの「場合の数」の単元に限定してみました。


【教科書やドリルを参考にして必死にグループで問題をつくっている】


【それぞれの問題を自力解決した後に、グループごとに黒板に正解を書く】


【板書です】

一番左のグループは、「15種類の色から7色を使って図のような旗を作る時、何種類の旗がが作れるか」という問題。教科書では、もっと単純な問題でしたが、全員正解してはいけないと思い、ほんのちょっとだけ難しくしたつもりでした。しかも、「表で説明しなさい」という無謀(?)な条件がついていました。

解答例を書くときに、本当に表で表せるのだろうかと不安になりながら話し合って。そしたら、とんでもない数になることに気づきました。

この時、普段の授業では算数に関心を示さなかった女子が、必死になって表を書き始めました。あり得ないぐらい一生懸命書いていました。黒板に書ききれない、または、時間が足りないとこがわかっていてもとことん表をかいていました。

コミュニケーションゲーム的な要素を入れてみたら、最初の問題づくりから、一人一人がどんどん深く考えている様子が見られました。普段やっている問題を解くための話し合いではないので、新鮮だったのでしょうか。そして、模範解答を示すときでも、4人が真剣に話し合って答えを書いていました。

問題づくりで失敗してしまったグループもありましたが、自力解決できた数で楽しんでいました。

一人一人が意欲的にゲーム的なルールに沿って話し合いました。改良していけば、単元の最後に位置付けてみてもいいかなと思いました。












2020年1月3日金曜日

文章題理解につながる国語科での取り組み

あけましておめでとうございます。2020年最初の記事になります。今年もよろしくお願いします。

さて、算数では、よく文章題が苦手という話をよく聞きます。算数の文章題理解でも、国語の長文読解でも、読解力が不足しているというのは学力調査などで報道されている通りです。ある程度の文章を読んで理解するという当たり前のことが、文章離れによって困難になっているのかもしれません。

そこで、朝学習の15分間でできる文章理解のための学習を仕組んでみました。まずは、最近新聞離れという傾向があるので、毎日いただいている新聞に目をつけました。比較的容易な投書欄を使いました。小中学生でも投書欄に掲載されていますので、小学生にも簡単に読むことができます。これを読んで、グループごとに題名を考えさせます。いつものドリル的な学習と違って、子どもたちは意欲的に題名を考えていました。

しかし、このやり方には問題がありました。まず、聞き取るという力も必要になってくるということです。しかも、聞き取ってキーワードを拾って題名を考えるというのは、かなりレベルが高いということです。さらに、一人一人が自分の考えを持ってグループの話し合いに参加しないと、自分では考えなくてもよいという空気が生まれます。そして何より、時間が短すぎました。

そこで、授業でやってみることにしました。そして、投書欄は印刷して一人一人に配布しました。(2枚目の写真)↓もちろん、一人一人が題名を考えてからグループ学習に入りました。グループ学習後にホワイトボードを黒板に貼ります。ピタリ賞は5点、キーワードは一つにつき1点などと点数化しました。




何回かやっているうちに、題名をつけるコツを掴んできました。それは、文章を読んで、何が書かれているのか、大事なことは何か、筆者は何を伝えたいのかということに着眼するようになったからです。しかも短時間に読み取れるようになってきました。



国語の授業としてやってみましたが、工夫して朝学習でも十分できると思いました。これを続けていけば、文章理解が容易になり、算数の文章題や他教科での理解も早くなっていくのではないかを考えています。