本研究会では算数科を中心に、算数学び合いの石田淳一教授(東京家政大学、前横浜国大)のご指導のもと、「協働的な学び合い」の実践研究をしています。さらに、教育実践研究家の菊池省三先生を代表とする「菊池道場山形支部」として、白熱する教室を生み出す学級づくりをして、「主体的・対話的で深い学び」ができる子どもの育成を目指しています。 お問い合わせは、山形県南陽市立赤湯小学校 田井地 清まで vaio0819@yahoo.co.jp
2012年11月21日水曜日
足し算の手順
足し算の手順について、少し考えたことを書かせていただきます。
保護者のなかには「今の足し算や引き算の計算の仕方が複雑すぎる。昔みたいにもっと簡単に教えてほしい。」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、基本的な教え方は昔から変わっていないと思います。
例えば、8+5の計算で、
【A】
① 8はあと2で10
② 5は2と3にわけられる
③ 8と2をたして10
④ 10と3で13
教科書ではこのように展開する計算方法を、
【B】
① 5のなかの2を8とたして10
② 10とのこりの3で13
でいいのではないか、と。
確かに実際、だいたいの大人はこのように考えて計算します。
でも、これは計算の手順を無意識に省略しているのです。
【B】の考え方では、8があと2で10になることと、なぜ5を2と3に分解するのかが省略されています。
【B】の考え方も、一つずつ丁寧に展開していけば、最終的には【A】の考えかたと同じになります。計算の手順としては、【A】の方法以外では考えられないのです。
2を作るのは、8はあと2で10だからです。
5を2と3に分解するのは、8と合わせて10を作るためです。
【A】の計算の手順を何度も繰り返していくうちに、数の分解をしていると認識しなくなるほど、
思考の省略が起きてしまいます。
これは瞬時に数学的な思考が出来てしまう数学脳ができている状態です。
分数の45/60を見たら、3/4と約分できるように、
45°45°90°の三角形を見たら、1:1:√2ととらえられるように、
こうした数学的感覚を身につけさせていきたいと思います。
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