2011年4月3日日曜日

わかる算数のために「考える足場」をつくる(1)

  いよいよ新学期が始まりました。今年度も引き続き、学力向上としての「考える足場」を提案、実践報告していこうと思います。
 今回は手始めに、昨年度、いろいろな研修会やらで実践発表したことを載せてみたいと思います。まずは、冒頭の部分

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1.はじめに


 教師になってから見てきた算数の授業は、とにかく子どもたちに考えさせること、時間をかけて練り上げる学び合い活動や意見交換、交流などを主体としたものが多かった。実際に自分が追究し実践してきたものも、そういう授業であった。
算数の授業では、問題を提示し一人一人に考えを持たせるために、個別指導を伴う机間指導をしながら、問題を解決させ、その後発表をして比較検討するという一般的な算数指導のパターンがある。いわゆる、課題解決型の授業が一般的である。

しかし、既習事項を想起できないままに自力解決している児童がいることや、指導目標に即した思考をしないままに全体の学び合いまでそのやり方で考えている児童がいること、また少ない問題数で本時の学習内容をまとめていることなどの問題がある。

そんな時に、横浜国立大学の石田淳一先生の提唱する「考える足場」という指導法に出会い、授業に取り入れ実践してきた。石田先生の講演を聴き、考える足場というものを知ったことが、自分の算数の授業観をくつがえすものとなった。子どもたちに必要な知識や技能を教えることなく、ただ「考えなさい」「やってみなさい」では、なかなか深い学びにはつながらない。考える足場の、「教えて学ばせる」というスタイルがとても斬新なものに見えてきた。

必要な知識や技能をしっかりと子どもたちに与え、それをもとに次の段階を考えていったり、作り上げていったりすることは、子どもたちの学びをより深く、高い次元へそして新たな世界へ導いていくものだと感じた。考える足場づくりの授業をしてから、子どもたちの目や表情が生き生きしてくるのが実感としてわかるようになった。課題解決型算数指導の問題点を解決すべく、考える足場の授業を提案してみたいと思う。

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と、こんな感じで実践報告は始まったのでした。(つづく)

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