本研究会では算数科を中心に、算数学び合いの石田淳一教授(東京家政大学、前横浜国大)のご指導のもと、「協働的な学び合い」の実践研究をしています。さらに、教育実践研究家の菊池省三先生を代表とする「菊池道場山形支部」として、白熱する教室を生み出す学級づくりをして、「主体的・対話的で深い学び」ができる子どもの育成を目指しています。 お問い合わせは、山形県南陽市立赤湯小学校 田井地 清まで vaio0819@yahoo.co.jp
2011年4月19日火曜日
インフルエンザで学級閉鎖
新しいクラス担任として、意気揚々と授業が始まっている時期だと思いますが、なんとうちのクラスと隣のクラスで、インフルエンザが蔓延!!今日から3日間、学級閉鎖になってしまいました。休み明けの翌日は、なんと参観日。ま、保護者の方々もそのへんを理解してくださるでしょう。考える足場の授業ができれば、やりたいと思っています。
2011年4月14日木曜日
仲間が増えました!
このたび、さかい先生が仲間に加わりました。さかい先生の学校は、足場の研究をするということを聞いております。(うらやましい・・)ぜひ、実践の報告などをブログアップしてほしいと思います。
また、zrx1100先生は、このたび異動なされましたが、さかい先生と同じく赴任校で足場の研究をするということですね。(こっちもうらやましい・・)ぜひ、情報をお聞かせください。
もっと仲間を増やして、いろんな実践を報告し合いたいなと考えています。仲間になってください。コメントでも大歓迎です。よろしくです!
また、zrx1100先生は、このたび異動なされましたが、さかい先生と同じく赴任校で足場の研究をするということですね。(こっちもうらやましい・・)ぜひ、情報をお聞かせください。
もっと仲間を増やして、いろんな実践を報告し合いたいなと考えています。仲間になってください。コメントでも大歓迎です。よろしくです!
わかる算数のために「考える足場」をつくる(2) 授業の展開について
年度初めの事務に忙殺されて、ブログアップ遅くなっております。できるだけ、まめにアップしたいと思っています。今年度は、3年生の担任になり、3年生での実践はもちろん、ほかの学年や他校の実践なども、アップしていきたいと思います。
さて、前回に引き続き、研修会で発表してきた内容の続きですが、今回は足場の授業の展開について、簡単に説明しておきたいと思います。
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「考える足場」をつくる算数授業の展開について(課題解決学習との違い)
(1)足場をつくる・・既習事項の共有化。単なる既習事項の確認だけでなく、本時の問題のアイディアや考え方、技能を支えるものとして設定する。
※従来の課題解決型では、既習の振り返りなどが、これにあたると思いますが、前時までの学習の確認ではなく、あくまでも本時の問題を解くためのステップとなる考え方です。
(2)主問題1の全体解決・・新しい解法を学ぶ。苦手意識を持つ児童も、友達や教師の説明
を聞きながら学習できる。主問題2(自力解決)の足場にもなる。
※ここが一番の違いでしょうか。従来は、問題提示から見通しを持たせ、自力解決をさせてきた。見通しを持てない、自力解決できない子供のために、ヒントカードなどを準備したりして個別に支援してきた。最初の足場のアイディアをもとに、全体解決をさせる。考える足場であることや、全体解決であることで、比較的容易に解決できます。
ここで全体解決することについて、いろいろな考えがあると思います。自分も、最初ここでの全体解決には、疑問を持ちました。「考える力がつくのだろうか?」と。しかし、教え込みではなくて、考える道筋を示すということだとわかりました。
(3)主問題2の自力解決と話し合い・・新しい解法を使う。主問題1の学習内容を定着させるために、新しい解法で自力解決させる。
※ここでの自力解決は、最初の足場と主問題1の両方を考える足場にするということです。主問題1が主問題2の足場になっているということを忘れてはいけません。当然ながら、従来の指導での自力解決で行っていた個別支援が、効率的に行われ、自力解決できる子供がぐんと増えたという実感があります。子供たちが自分で解決できたという喜ぶ姿が見られます。そして、算数への自信につながってきます。同時に、考える力も身についてきます。
自力解決後に、ペア学習やグループ学習などの小集団交流で、やり方を互いに説明し合います。説明することにより、筋道立てた考え方のよさを感じさせることができ、少しずつ数学的な考え方が身についてきます。
(4)まとめ・・主問題1と2の解法の共通点を考える。
※今までは、1つの問題から一般化し、公式化するということで、多少無理があったが、2つの共通点を見出すことにより、一般化できるというメリットがあります。だから、まとめも子供たちから自然と出てくることが多いようです。
(5)適用・発展問題・・定着と応用
※自力解決での時間短縮などの効率化により、発展的な問題を解く時間が生まれます。しかし、実際は足場や全体解決に時間がかかりすぎ、従来の課題解決学習と同様に最後の練習問題にいかなかったこともたまにありました。足場での指導をさらに効率的に行うということが大切だと思います。
しかし、足場のやり方に慣れてくると、子供たちが自ら足場を見出したりする力がついてくると、前半の思考がスムーズに進み、練習問題も充実してきます。
と、このように課題解決型との違いがあります。さらには、主問題を提示しただけで、子供たちが足場を意識して学習を主体的に進めることや、対話力を身につけ、筋道立てて説明できるようにすることなど、授業がどんどん発展し子供たちに考える力が身に着けさせることができるでしょう。
さて、前回に引き続き、研修会で発表してきた内容の続きですが、今回は足場の授業の展開について、簡単に説明しておきたいと思います。
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「考える足場」をつくる算数授業の展開について(課題解決学習との違い)
(1)足場をつくる・・既習事項の共有化。単なる既習事項の確認だけでなく、本時の問題のアイディアや考え方、技能を支えるものとして設定する。
※従来の課題解決型では、既習の振り返りなどが、これにあたると思いますが、前時までの学習の確認ではなく、あくまでも本時の問題を解くためのステップとなる考え方です。
(2)主問題1の全体解決・・新しい解法を学ぶ。苦手意識を持つ児童も、友達や教師の説明
を聞きながら学習できる。主問題2(自力解決)の足場にもなる。
※ここが一番の違いでしょうか。従来は、問題提示から見通しを持たせ、自力解決をさせてきた。見通しを持てない、自力解決できない子供のために、ヒントカードなどを準備したりして個別に支援してきた。最初の足場のアイディアをもとに、全体解決をさせる。考える足場であることや、全体解決であることで、比較的容易に解決できます。
ここで全体解決することについて、いろいろな考えがあると思います。自分も、最初ここでの全体解決には、疑問を持ちました。「考える力がつくのだろうか?」と。しかし、教え込みではなくて、考える道筋を示すということだとわかりました。
(3)主問題2の自力解決と話し合い・・新しい解法を使う。主問題1の学習内容を定着させるために、新しい解法で自力解決させる。
※ここでの自力解決は、最初の足場と主問題1の両方を考える足場にするということです。主問題1が主問題2の足場になっているということを忘れてはいけません。当然ながら、従来の指導での自力解決で行っていた個別支援が、効率的に行われ、自力解決できる子供がぐんと増えたという実感があります。子供たちが自分で解決できたという喜ぶ姿が見られます。そして、算数への自信につながってきます。同時に、考える力も身についてきます。
自力解決後に、ペア学習やグループ学習などの小集団交流で、やり方を互いに説明し合います。説明することにより、筋道立てた考え方のよさを感じさせることができ、少しずつ数学的な考え方が身についてきます。
(4)まとめ・・主問題1と2の解法の共通点を考える。
※今までは、1つの問題から一般化し、公式化するということで、多少無理があったが、2つの共通点を見出すことにより、一般化できるというメリットがあります。だから、まとめも子供たちから自然と出てくることが多いようです。
(5)適用・発展問題・・定着と応用
※自力解決での時間短縮などの効率化により、発展的な問題を解く時間が生まれます。しかし、実際は足場や全体解決に時間がかかりすぎ、従来の課題解決学習と同様に最後の練習問題にいかなかったこともたまにありました。足場での指導をさらに効率的に行うということが大切だと思います。
しかし、足場のやり方に慣れてくると、子供たちが自ら足場を見出したりする力がついてくると、前半の思考がスムーズに進み、練習問題も充実してきます。
と、このように課題解決型との違いがあります。さらには、主問題を提示しただけで、子供たちが足場を意識して学習を主体的に進めることや、対話力を身につけ、筋道立てて説明できるようにすることなど、授業がどんどん発展し子供たちに考える力が身に着けさせることができるでしょう。
2011年4月3日日曜日
わかる算数のために「考える足場」をつくる(1)
いよいよ新学期が始まりました。今年度も引き続き、学力向上としての「考える足場」を提案、実践報告していこうと思います。
今回は手始めに、昨年度、いろいろな研修会やらで実践発表したことを載せてみたいと思います。まずは、冒頭の部分
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1.はじめに
教師になってから見てきた算数の授業は、とにかく子どもたちに考えさせること、時間をかけて練り上げる学び合い活動や意見交換、交流などを主体としたものが多かった。実際に自分が追究し実践してきたものも、そういう授業であった。
算数の授業では、問題を提示し一人一人に考えを持たせるために、個別指導を伴う机間指導をしながら、問題を解決させ、その後発表をして比較検討するという一般的な算数指導のパターンがある。いわゆる、課題解決型の授業が一般的である。
しかし、既習事項を想起できないままに自力解決している児童がいることや、指導目標に即した思考をしないままに全体の学び合いまでそのやり方で考えている児童がいること、また少ない問題数で本時の学習内容をまとめていることなどの問題がある。
そんな時に、横浜国立大学の石田淳一先生の提唱する「考える足場」という指導法に出会い、授業に取り入れ実践してきた。石田先生の講演を聴き、考える足場というものを知ったことが、自分の算数の授業観をくつがえすものとなった。子どもたちに必要な知識や技能を教えることなく、ただ「考えなさい」「やってみなさい」では、なかなか深い学びにはつながらない。考える足場の、「教えて学ばせる」というスタイルがとても斬新なものに見えてきた。
必要な知識や技能をしっかりと子どもたちに与え、それをもとに次の段階を考えていったり、作り上げていったりすることは、子どもたちの学びをより深く、高い次元へそして新たな世界へ導いていくものだと感じた。考える足場づくりの授業をしてから、子どもたちの目や表情が生き生きしてくるのが実感としてわかるようになった。課題解決型算数指導の問題点を解決すべく、考える足場の授業を提案してみたいと思う。
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と、こんな感じで実践報告は始まったのでした。(つづく)
今回は手始めに、昨年度、いろいろな研修会やらで実践発表したことを載せてみたいと思います。まずは、冒頭の部分
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1.はじめに
教師になってから見てきた算数の授業は、とにかく子どもたちに考えさせること、時間をかけて練り上げる学び合い活動や意見交換、交流などを主体としたものが多かった。実際に自分が追究し実践してきたものも、そういう授業であった。
算数の授業では、問題を提示し一人一人に考えを持たせるために、個別指導を伴う机間指導をしながら、問題を解決させ、その後発表をして比較検討するという一般的な算数指導のパターンがある。いわゆる、課題解決型の授業が一般的である。
しかし、既習事項を想起できないままに自力解決している児童がいることや、指導目標に即した思考をしないままに全体の学び合いまでそのやり方で考えている児童がいること、また少ない問題数で本時の学習内容をまとめていることなどの問題がある。
そんな時に、横浜国立大学の石田淳一先生の提唱する「考える足場」という指導法に出会い、授業に取り入れ実践してきた。石田先生の講演を聴き、考える足場というものを知ったことが、自分の算数の授業観をくつがえすものとなった。子どもたちに必要な知識や技能を教えることなく、ただ「考えなさい」「やってみなさい」では、なかなか深い学びにはつながらない。考える足場の、「教えて学ばせる」というスタイルがとても斬新なものに見えてきた。
必要な知識や技能をしっかりと子どもたちに与え、それをもとに次の段階を考えていったり、作り上げていったりすることは、子どもたちの学びをより深く、高い次元へそして新たな世界へ導いていくものだと感じた。考える足場づくりの授業をしてから、子どもたちの目や表情が生き生きしてくるのが実感としてわかるようになった。課題解決型算数指導の問題点を解決すべく、考える足場の授業を提案してみたいと思う。
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と、こんな感じで実践報告は始まったのでした。(つづく)
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