新学年が始まって、早くも1か月がたちました。本格的な学び合いの授業にするために、算数科ではもちろんですが、すべての教科で学び合うことが必要です。
さて、今年度から道徳が教科になりました。これを機に、全国的に道徳の実践に力を入れている先生が増えているようです。自分もアクティブな道徳を目指して実践してみました。(下は授業後の板書、似顔絵と実名はぼかしを入れています)
教科になったからと言って今までとがらりと変わるわけではありませんが、道徳も、「主体的・対話的で深い学び」や「アクティブラーニング」的な授業改善を求められています。しかし、登場人物の心情理解のみに偏った形式的な授業が多く見られます。(指導要領より)
上の板書は、5年「ぬぎすてられたくつ」(A 節度,節制)の授業です。くつをそろえない主人公が経験を通して、くつをそろえることの大事さを知るという内容です。一読した後、「くつをそろえるべきだ」という立場と、「くつなんてそろえなくていい」という立場でディベート的に授業をしてみました。道徳でディベートなんてあり得ないというご意見もありそうですが、一つの試みとして実践してみました。板書の吹き出しは、その子どもが話した意見で、→の線はその人への反対意見という意味です。途中、自分が共感する意見が出ると拍手が起こるなど、意欲的な授業になりました。この授業では、単に活発な意見交換ができたということではなく、本音を語る中で、両者ともに「なぜくつをそろえるのか」や、「なぜくつをそろえられないか」ということに対して深まりがあったということです。「考え、議論する道徳」にするために、道徳をはじめとする各教科において、先進の実践を学び、自分なりに試みて授業改善していくことが大切なのではないでしょうか。
このような取り組みにより、算数科での学び合いにつながっていくのだと思います。もちろん、算数科の学び合いを円滑にするという目的ではなく、算数も道徳も、すべての教科や活動で、子どもたちをアクティブにさせる学び合いを意識して取り組む必要があります。